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JTB総合提携店から"全方位外交"へ 中塚裕博さん(三洋航空サービス社長)(2)

―以前から中塚社長は、「営業力は社員の人間力に一致する」と言われていますが、その点をもう少しくわしくお願いします。

社員の質向上がカギ 多店舗展開で光る旅行会社に

「社員の質が会社の質」だと思っていますので、社員には看板でお客様が来るのではなく、あなたにお客様が来るんだ、と話しています。そうでないとインターネットにお客様を取られてしまう、とも言っています。社員の質を高め、コンサルティング能力をつけなければ、中小旅行会社は生き残れません。

インターネット社会を構築しているアメリカの富裕層は旅行や出張する際、インターネットの情報は多すぎて探すだけでも大変で、自分の時間給と比較すると割りに合わない。そのためにはコンサルティング能力を持つ旅行会社に任せた方が効率はよく、旅行会社の依存度は高くなっていると聞きます。

我々が目指すのはまさにこの方向で、社員のヒューマンスキルを磨くために月に1度の旅行業務知識テストの実施、2、3ヵ月に1回の割合でクラシックコンサートやワイン、紅茶などのセミナーなどカルチャーカレッジを開き、毎月1日には社員の人間力を高める修養講座を開催しています。これは今後も継続して行っていきます。

一方、遠方へのお客様へのインターネット営業も充実させ、自社ホームページで神戸の夜景ツアーや京料理と舞妓の舞を楽しむツアーを募集していますが、着実に集客数は伸びています。

インバウンドについても、これまでJTBを通してでないとできなかったことが、中国富裕層に関連する企業と直接の取引で自社独自の取り組みが可能になったので、インバウンドの事業も進めていく考えです。

―最後に、抱負を。

JTBの総合提携店の契約を終えたとはいえ、これからもJTB商品を販売していくことに変わりはありません。あくまでも収益をアップするために、JTBだけでなく日本旅行、近畿日本ツーリスト、航空会社などと新たな契約を結び、ある意味で"全方位外交"を始めるわけです。

収益力の向上と共に社員の業務知識を高め、小さいけれどピカッと光る旅行会社にしたいと思います。

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