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匠の技と食べ歩き ツアーランド・京豆腐こだわりツアー

京都市内の豆腐店を巡り、匠の技に触れながら食べ比べも楽しむ一風変わったツアーが6月30日に行われた。豆腐業界の専門誌記者がガイドを務めるこだわりようで、豆腐好きな14人が参加した。

豆腐の名店巡る 同行ガイドは専門誌の記者

ツアーは、京都市のツアーランド(岡田榮社長)が主催。「街角の匠 京の豆腐を巡る旅」と題し、人気店や老舗3店舗を訪れたほか、上賀茂神社では神事「夏越の大祓」にちなんで振る舞われている夏越豆腐も味わう、豆腐三昧の内容。京都府が昨年募集した観光ブランド推進事業の着地型旅行プラン部門で優秀賞を受賞した。

初めに訪れた「久在屋本店」では、国産の大豆や良質な地下水で作る「地豆腐」などを試食。同店の東田和久社長の案内で原材料のこだわりや製造工程について話を聞いた。

久在屋本店豆腐試食

久在屋本店で「地豆腐」を試食

続いて訪れた「永井の純とうふ」でも、京都府が認定する「現代の名工」の永井増治さんから、同店の売り物「生しぼり製法」豆腐の誕生秘話を聞きながら舌鼓を打った。永井さんは「マンガの『美味しんぼ』を見て、生しぼり製法にチャレンジしました」と話し、参加者の笑いを誘っていた。

さらに、名水で知られる下鴨神社と同じ地下水を用いた「すがい」に立ち寄った。3店目にも関わらず、女優の山田五十鈴さんが大ファンだったという豆腐に参加者は満足気だった。

最後の夏越豆腐は、半年の厄を豆腐で清め夏を乗り切る故事にちなんで京都府の豆腐組合が2005年から始めたイベント。ここでも何丁も平らげる参加者がいて、さすがに豆腐ファンと感心した。

インターネットでツアーを知り横浜から参加したという男性は「京都の豆腐はブランドです。実際に美味しいし、今回は非常に楽しみました」と話していた。

ガイドを務めたフードジャーナルの大久保智徳さんは行程中、中国で発祥した豆腐の伝来ルートや全国の豆腐消費量など専門知識を披露したほか「量販店で格安品ばかりでなく、伝統の製法で豆腐本来の味が楽しめる地元の専門店でぜひ購入してください」と呼びかけていた。大久保さんによると京都でも町の豆腐店は減少傾向。今回のツアーは豆腐業界でも注目のツアーだったという。

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