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「平清盛」で県内観光を促進 ひょうごツーリズム協会・セミナー

今年のNHK大河ドラマは「平清盛」ということで、神戸市が清盛ゆかりの兵庫県では、この機会を生かそうと県内観光振興への取り組みが進む。昨年末の12月22日には、ひょうごツーリズム協会が「平清盛」をいかに観光の促進につなげるかを考えるセミナーを開いた。

ゆかりの兵庫津などを盛り上げ 地元の期待大きく

会場の神戸ベイシェラトンホテル&タワーズ(同市東灘区)には、地元の観光関係者ら190人が参加。当初の定員120人を大きく上回る参加者で、地元の関心の大きさをうかがわせた。

あいさつに立ったNHK神戸放送局局長の長﨑泰裕さんは、神戸に赴任して間もないこともあって、神戸の印象を「異文化と調和するまちの姿は新鮮」と表現。その上で「今の神戸のありようの礎を築いたのは清盛といっても過言ではありません。ドラマ放映を機に魅力を深く発展させ、多文化・神戸の国際性を考えるきっかけになれば」と期待を寄せた。

「平清盛を契機に兵庫への誘い」をテーマにしたパネルディスカッションでは、兵庫の歴史・民俗に詳しい園田学園女子大名誉教授の田辺眞人さんをコーディネーターに、神戸市内で地域活性化に取り組む4氏が登壇。地元振興に対する取り組みや意見を語った。

清盛ゆかりのスポットが数多く残る兵庫区の兵庫津の道エリア。かつては大輪田泊と呼ばれ、清盛が日宋貿易の拠点として修築したこの地で活動を展開する「よみがえる兵庫連絡協議会」会長の高田誠司さんは、お茶や軽食が楽しめる休憩所「清盛茶屋」をエリア内4カ寺で1月4日からオープンすることを披露。「この機会に兵庫津の地を変えていきたい」と意気込む。

清盛が福原京を開いた、現在の兵庫区平野地域。平野商店街振興組合事業部理事の小林和朗さんは、ゆるキャラ「きよもん」や6月の清盛ブロンズ像建立などの話題を紹介し、「今後は外部へ地域・商店街の魅力を発信する事業を展開するなど地元一体で盛り上げたい」と語る。

神戸港でクルーズ船「コンチェルト」を運航する神戸クルーザー社長の南部真知子さんは、ハーバーランドに1月21日オープンの「ドラマ館」に触れ、「東京の旅行会社が春夏にドラマ館を交えた商品の販売を決めたと聞きました。ドラマ館の盛り上がりは期待できるのでは」。

「今回は従来の"おしゃれな神戸"でない魅力を掘り起こすチャンス」と語るのが、神戸でロケ誘致の取り組む神戸フィルムオフィス代表の田中まこさん。「シニア世代がどこに魅力を感じるか。外部の目線で地元の財産を見て磨き、盛り上げにつなげてほしい」と提言した。

この後、参加者は兵庫津の道エリアを視察。田辺さんの案内のもと、清盛塚や、清盛の墓がある能福寺など清盛ゆかりの地を見てまわった。

能福寺

能福寺の清盛の墓の前で
田辺さんの案内に聞き入る参加者

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