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MICE誘致の課題は― 観光庁・シンポ(2) 強みとターゲット選定

特別公演は、国際会議協会(ICCA)アジア太平洋支部事務局長のヌーア・アハマド・ハミドさんが、「どうしたらMICEを誘致できるか」を念頭にアジア各国・都市のMICE戦略について紹介した。

ターゲットを徹底的に絞るべき

開催件数で見る日本の世界での位置づけは、2011年が13位で、都市別に見ると東京は41位とトップ20入りしていない。ヌーアさんはコンベンションセンターや宿泊の便利さ、誘致力の強さをもつ国・都市が上位だと分析。関西と関東では関西の方がこの要素が整備されていることに加え、医療分野などの強みを持つため、開催件数も上位だという結果を披露した。

また、MICE先進地や近年成長著しい国の取り組みでは、各産業がMICEの重要性を理解しインフラが整うオーストラリア、ビューローが充実し戦略が明確なシンガポール、担当者の異動がなく専任者が担当するマレーシアなどの例を紹介。その上で関西が市場を獲得するには「ターゲットを徹底的に絞ること。関西は技術のエキスパートのまちなので、産業や技術者、それぞれのまちが連携してチームKANSAIとして動くことが重要だ。その土壌を日本全体に広げようという観点を」と成功への方向性を示した。

事例紹介では、昨年に大阪で開かれた国際金融フォーラム「Sibos2012」について、同フォーラム大阪協力推進委員会事務局長を務めた奥野雅生さんが誘致から開催までの経験を語った。ワンストップ窓口を整備したこと、地元の熱意・協力が誘致成功につながった要因とし、国との協力体制や国際標準への対応など課題を紹介した。

MICE誘致の課題は― 観光庁・シンポ(1) 日本飛躍のカギはに戻る

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