島根県、5つの柱で観光振興
島根県大阪事務所(売豆紀修所長)は7月15日、大阪市北区の県大阪事務所で関西地区・島根県観光情報連絡会を開いた。県内の旅館や観光施設の在阪事務所関係者らに、2009年度の観光動態調査や10年度の県観光施策について説明した。
09年度の島根県観光動態調査によると、観光客入り込み延べ数は2753万人。これは、過去最高を記録した08年度に比べて4.1%、117万3千人減少した。松江市のホーランエンヤ開催による増加要因はあったものの、新型インフルエンザや景気低迷が響いた。
観光消費額も1198億円と前年度比16.0%の減少だった。1人当たりの消費額では、県外日帰り客が2%ほど増えたものの、同宿泊客は20%近く下落した。
宿泊客延べ数についても対前年9.1%・32万人減少し、317万7千人だった。出発地別では近畿25.3%、関東13.1%、広島12.5%の順。利用交通機関では自家用車が61.8%を占め、貸切バス14.7%、JR9.7%、航空機7.0%などだった。このうち外国人宿泊客は2万2千人で、前年から3割以上落ち込んだ。韓国からの観光客が大きく減った。
10年1月以降では、安来市の足立美術館や松江市の堀川遊覧船など主要観光施設20施設で回復基調を示しているほか、外国人利用者は4月までの合計で09年度の同期間から2倍以上に増えている。
こうした観光状況を踏まえて、観光施策の流れや事業を島根県観光振興課の中島正顕さんが説明した。08年3月に「しまね観光立県条例」を制定したのに続き、09年7月には「しまね観光アクションプラン」を策定した。これは、観光入り込み客延べ数を11年度に2900万人、14年度に3千万人に引き上げるほか、観光消費額も11年度1450億円、14年度1500億円とする数値目標を掲げた。
アクションプランを推進するために(1)地域の特色や魅力を生かした観光地づくり(2)情報発信や誘致宣伝活動の強化(3)外国人観光客の誘致推進(4)広域観光の推進(5)県民おもてなし気運の向上、受け入れ体制の整備の5つを柱に掲げた。
具体的には、09年度の観光予算3.2億円を6月補正で11.3億円と大幅拡充したほか、10年度当初予算額も前年度比で1.4億円増額した。09年度来、補正予算で設けた県観光連盟の基金を生かして旅行会社の商品企画造成の支援、観光案内板の整備などを行ってきた。
今年度は、補助率2分の1以内で100万円まで助成する観光商品化支援事業を継続しているほか、県内観光施設や宿泊施設の職員向けスキルアップ研修事業も助成している。
また、新規事業では12年の古事記編さん1300年に向けて「神話のふるさと『島根』推進事業」を始めたほか、出雲、萩・石見、隠岐の県内3空港利用促進に力を入れる。
売豆紀所長は「古事記など県内の資源を掘り起こし、新たな観光素材として集客につなげていきたい」と述べ、県の施策への理解と協力を求めていた。
(10/07/27)
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