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家康公400年祭で誘客 静岡県、アクセス改善もPR

15/03/04

静岡県大型観光キャンペーン推進協議会(事務局=静岡県観光協会)はこのほど、大阪市中央区のスイスホテル南海大阪で観光大商談会を開いた。静岡大学の小和田哲男名誉教授の講演、最新観光情報の説明、特産品が当たる抽選会などが行われた。

県観光協会の太田忠四郎専務理事は、開会のあいさつで「徳川家康公400年祭をはじめ魅力ある観光商品を持ってきました。2015年度中には新東名の愛知県側(浜松いなさジャンクション―豊田東ジャンクション間)が開通し、大阪から静岡県がさらに近くなります。ぜひご送客をお願いしたい」と述べ、出席した旅行会社関係者に呼びかけた。

小和田名誉教授は「徳川家康公とふじのくに」と題し講演した。戦国騒乱に終止符を打ち、新田開発などで飢えを減らし東国と太平洋岸を発展させたことが家康の功績と讃え「文化を重視した国づくり、人づくりを家康から受け継ぎたい」などと語った。

静岡県では、新東名のほかにも交通アクセスが改善している。昨年2月には東駿河湾環状道路の三島塚原―函南塚本間が開通し伊豆半島への行程が便利になったほか、新東名の遠州森町パーキングエリアには同3月にスマートICが開設している。特に東駿河湾道は、旅行会社から「貸切バスの移動時間が読めるようになった」と評価を得ている。

伊豆の国市の韮山反射炉が幕末・明治日本の産業革命遺産として世界文化遺産登録に今年6月にも認定される予定で、伊豆半島ジオパークの世界ジオパークネットワーク加盟の可否は9月に発表される。

すでに世界文化遺産に登録されている富士山では、山頂を目指さない「富士山さんぽ」を売り出す。五合目周辺のブナやミズナラの森林帯を歩いたり、宝永山を目指すコースなどが設定されている。今年の富士山の山開きは7月10日。入山料は前年と同じ1千円。

家康公400年祭は、東海道の松並木や三嶋神社などの東部、駿府城や国宝久能山東照宮などがある中部、浜松城や三方ヶ原古戦場などの西部それぞれにモデルコースを設けた。

愛知県と共同で静岡、浜松、岡崎の3都市を回遊する旅行商品に対してはパンフレットの制作支援を行う。

商談会では市町担当者が旅行会社に素材を売り込んだ。伊豆市は恋人岬に2月14日完成したボードウォーク▽浜松市は3月1日―6月15日に開く浜名湖花フェスタで1団体最大5万円を支援するインセンティブキャンペーンと、11月に開催するゆるキャラグランプリ▽三島市は今年12月に完成予定で富士山の眺望が美しく全長400㍍の三島大吊橋を紹介。三島大吊橋は年間180万人の集客を見込む富士山眺望の新スポットになりそうだ。

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