小・中・高の修旅実態調査 日本修学旅行協会まとめ
財団法人日本修学旅行協会がまとめた全国小・中・高校の国内修学旅行実態調査と、海外教育旅行の実施調査を紹介したい。
小学校
実施時期では10月が31.7%でもっとも多く5月21.5%、6月14.8%、11月11.4%と続き、この4カ月で8割近くに達する。
旅行日数は、公立で2日間が89.2%を占める。国立は3日間が73.3%で多い。私立は3日間47.1%と4日間32.1%と続き、中には6日間の学校もあった。
旅行先は、同一地域がほとんどで、遠くても隣接地域が主。近畿地区の訪問先では、1位が金閣寺、2位が清水寺、3位が東大寺大仏殿。関東地区の1位は東京タワーだった。全般的に史跡・文化財、博物館・美術館の見学が多く、伝統工芸やものづくり体験、自然活動体験を実施する学校が目立った。
中学校
中学校の調査では班別自主行動について調査した。回答のあった1118校のうち、班別自主行動を実施したのは976校で全体の87.3%に達した。これは前年度調査より2ポイントほどアップした。
班別自主行動を実施した場所では、京都市内が37.4%でトップ。次いで東京都内21.8%、奈良市内6.9%、那覇市内5.1%、長崎市内4.7%と続く(TDRやUSJなど一施設内での班別行動は除く)。
班別行動の内容は寺社・史跡・文化財などの見学が全体の2割弱でトップ。以下、博物館・美術館などの見学12.2%、伝統的町並みや建造物群保存地区の見学11.7%、伝統工芸やものづくり体験10.6%、平和学習6.0%の順。前年度調査に比べ、野外活動体験(マリンスポーツ・スキーなどを除く)が順位を上げた一方、環境学習がランクダウンした。
高校
高校の修学旅行で旅行先を国内としているのは全体で76.8%。公立は84.4%、国立は80.0%、私立は56.6%だった。海外修学旅行は全体の14.2%で、国内と海外の選択制をとっている学校は49校(うち私立33校)だった。
修学旅行に参加しない理由では、健康上とする回答が全体の38.5%でもっとも多かったものの、最近の景気の悪化で経済的理由を挙げる回答も28.0%に上った。不登校などによる学校不適応も16.5%で依然として多い。
旅行先は、航空機の利用が多い高校では全国に及んでいる。沖縄28.5%(前年25.6%)、近畿22.0%(同19.8%)、北海道17.5%(同20.3%)がベスト3。関東が11.9%(同13.3%)で続いている。県別では長野県が前年比1.8%減で、スキー修学旅行の減少が影響したようだ。
見学先は、旅行先でトップだった沖縄県の施設・スポットが上位8位中6つを占めた。1位は首里城公園、2位はひめゆりの塔・ひめゆり平和記念館、3位は平和祈念公園(資料館・平和の礎・磨文仁の丘)。沖縄以外ではTDRが4位、USJが6位、奈良公園・東大寺が9位にランクした。
旅行実施内容では寺社・史跡・文化財などの見学が全体の67.2%を占めトップ。以下、博物館・美術館などの見学45.5%、伝統的町並みや建造物群保存地区の見学45.1%、平和学習42.5%、自然や野外活動体験30.2%の順。沖縄県や北海道を旅行方面に選ぶ学校が多いことから自然、環境、マリンスポーツ、食品づくり体験など体験学習を選ぶ学校も多かった。
体験学習については86.9%の学校が実施した。前年の64.1%から大きく伸びている。地域別では北海道、東北の学校で体験学習の実施率が相対的に低い。これは、修学旅行費に占める交通費の割合が高く、体験学習費用が十分でないことが影響している。また、体験学習に関しては天候や費用のほか時間、安全性を課題、問題点に挙げる声もあった。
海外教育旅行
2009年度の海外教育旅行計画件数は2620で、人員数では17万5129人。08年度の計画状況に比べて件数で221、人数で2万5千人ほど減少した。新型インフルエンザや経済事情が影響した。
海外教育旅行の実施形態では、修学旅行が1054件・14万1775人、語学研修およびホームステイが1130件・3万4131人、留学が168件・1117人など。私立中・高は公立中・高の約2倍の件数だった。
旅行目的では、高校の場合は修学旅行が42%でトップシェアだが、中学校では語学研修が55%を占めている。
海外修学旅行の訪問先では、中学校がオセアニア(オーストラリア、ニュージーランドなど)35%、北アメリカ17%、韓国16%がベスト3。高校では韓国17%、北アメリカ16%、オセアニア15%の順で、全般的に突出した訪問先はなく分散している。
修学旅行の泊数では、中学校が3―7泊で全体の64.5%を占める一方で、11泊以上が20.7%もあることが際立っている。高校は3―6泊が82.0%を占め、その中でも4泊がもっとも多い。訪問先別では、韓国や中国など近隣で3―5泊、オセアニアや北アメリカで4―7泊、さらにヨーロッパでは5―7泊が中心になっている。全体の平均宿泊数は5.8泊。私立中学校は8.1泊、私立高校6.2泊、公立高校4.2泊、公立中学校4.7泊だった。
修学旅行の費用の全体平均は18万9171円で、私立中学校が26万1722円でもっとも高く、公立高校の12万903円が一番安い。
(10/07/30)
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