ETC効果も不況には勝てず じゃらん宿泊旅行調査2010(1)
リクルート旅行カンパニー・じゃらんリサーチセンター(沢登次彦センター長)は7月21日、2010年度の「じゃらん宿泊旅行調査」の調査結果を発表した。それによると昨年度(09年4月―10年3月)の宿泊旅行実施率は前年度比2.8%減の60.3%、延べ宿泊旅行者数は同6.4%、1100万人減の1億6200万人と大幅に下降。1回の宿泊旅行費用も同3300円減の4万7300円に落ち込んだ。「高速道ETC1千円」が旅行意欲を高めたものの、猛烈に吹き荒れた不況風には勝てず。消費者の「安・近」志向を色濃く示す結果となった。
延べ1千万人以上減 費用も落ち「安近」傾向
宿泊旅行実施者の年間平均旅行回数は2.79回、旅行1回あたりの平均宿泊数は1.65泊で、いずれも前年並み。単純に旅行実施者が減少したため、延べ宿泊数も前年度比8.4%、2400万泊減の2億6800万泊と大幅な減少になった。
年代別に宿泊旅行実施率を見ると、どの年代も減少しているが、目立つのは50―79歳のいわゆるシニア層。同3.3%減は全年代で最大の下落幅で、旅行需要を下支えしてきたこの層の落ち込みは観光業界にとって痛手だ。性・年代別では、20―34歳男性の同3.6%減が減少幅が最大で、同0.9%減の35―49歳女性が最小だった。
宿泊旅行の費用総額は7.7兆円で、2005年の調査開始以来最低を記録。05年から約1.1兆円も縮小している。大人1人1回あたりの費用4万7300円の内訳は、個人旅行の交通費が同1600円減の1万3700円、宿泊費も同800減の1万5300円。交通手段別では自家用車、飛行機、鉄道いずれも減少しており、不況が家計を直撃し、「安・近」の旅行へのシフトが見てとれる。
調査では、昨年度の社会的なできごとが消費者に与えた国内旅行実施意欲への影響もまとめている。「国内宿泊旅行に行きたくなった」割合が大きいのは、やはり「高速道ETC1千円化」が40.6%でトップ。次いで「シルバーウイーク」21.3%、「定額給付金給付」15.2%と続く。高速1千円化は、20―34歳、35―49歳が45%と高い割合でプラス反応を示した。
一方で、「不況感」に対しては38.5%が「行きたくなくなった」。男女別にマイナス反応を見ると男性36.0%に対し、女性41.0%と女性が強く影響を受け、年代別では35―49歳が42.5%で最高。不況は家計を預かる、支える層にとって切実な問題ということを示す結果といえるだろう。
また、宿泊旅行の同行形態は例年通りの傾向。「夫婦2人旅」が24.3%でもっとも割合が高く、5年連続増加の「一人旅」12.9%、微増で下げ止まりを示した「小学生以下の子連れ家族旅行」12.4%が目立つ。
(10/07/30)
観光総合 新着記事
日刊トラベルニュース 新着記事
トラックバック:ETC効果も不況には勝てず じゃらん宿泊旅行調査2010(1)
トラックバックURL:http://www.travelnews.co.jp/mt/mt-tb.cgi/1330





