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世界観光連盟が発足 非政府・非営利で29カ国・地域から参加 中国が発案

17/11/20

中国の発案で「世界観光連盟」がこのほど発足した。非政府・非営利型国際観光機関として世界29カ国・地域の89の機関が創立会員に名を連ねた。「観光で世界をよりよくする」を理念に掲げ、国連世界観光機関(UNWTO)と連携し、観光による経済振興、平和促進の実現に取り組む。

発足式は、UNWTO第22回総会の前日9月12日に成都市コンベンションセンターで開かれた。総会に出席する137カ国・地域の代表者1千人以上が立ち会った。

世界観光連盟

発足式で一堂に会した参加団体代表ら

世界観光連盟準備委員会主任で、中国観光局の李金早局長があいさつし「観光は平和産業であり動力源となる産業でもあり経済発展、雇用創出および貧困脱出を促進する大きなエネルギー源となりつつある。一方、観光業発展の不均衡、保護貿易主義の台頭などにより観光業の持続可能な発展は困難になりつつある」と提起。

続いて「国連世界観光機関はこれまで世界の観光業発展や各国間の観光協力促進において積極的な役割を果たしてきたが、政府間の協調だけでは難しい面がある。世界観光連盟は、まさにこのような時代の要望に応える世界規模の総合的な非政府・非営利型国際観光機関として誕生した」と世界観光連盟発足の意義を話した。

UNWTOのタリブ・リファイ事務局長はあいさつの中で「観光の発展は政府にばかり頼ってはいけない。市場の活力を呼び起こし、観光業界の力を統合すべきである。世界観光連盟の発足はまさにこれを最大目標としたもの」とし「世界観光連盟で中国の発案により発足することは、世界観光業における中国のけん引力、決断力の表れでもある」と強調した。

世界観光連盟の初代主席に就いた段強主席は「世界観光連盟の誕生は持続可能な発展という理念と精神を表すものである。加盟国は『一帯一路』建設へ積極的に参加し、観光産業の持続可能な発展力向上に向けて力を尽くさなければならない」と力説した。

なお、副主席にはNTA(アメリカ観光協会)のロジャー・ドー総裁、フランス・クラブメッドのヘンリー・デスタン会長、オーストラリア観光商業連盟のジェイソン・ウェストベリー会長が就任。事務局長は、中国国家観光局・観光促進および国際協力の劉士軍司長が務める。

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