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2014年の観光を占う 9氏の「観」字(2) 旅そのものの価値提案

13年後半は、良くも悪くも食の話題が世間を席巻した。その流れが続き、今年も「」としたのは橋爪紳也さん(大阪府立大学観光産業戦略研究所長)。和食の世界無形遺産の登録で「日本食や日本酒を観光のコンテンツとして、世界各地でアピールする機会が増えそうだ」と予測する。一方で、食材の誤表示・偽装への反省から「食の付加価値の本質について、観光業界を挙げて議論を深める」ことを促す。

旅は優雅で優美 原点に立ち返る

井門隆夫さん(井門観光研究所代表取締役)はもう一歩踏み込んで「」を挙げた。ズバリ「今年は米騒動がきそう」と。50%を超えていればブランド米を名乗れるグレーな偽装風に「地域と米農家のつながりが重要になってきそう」。井門さんのいう米騒動は、米国で今年実施される中間選挙も含意し、いずれにせよ「末広がりな世になることを願うばかりです」。

山田桂一郎さん(まちづくり観光研究所主席研究員)は、政治経済や天候を含めて昨年1年を「人に辛く厳しい年でした」と総括。だからこそ1字に「」を選んだ。「お客様が『優れている』と評価する商品には必ず人に対する『優しさ』という配慮があります」と指摘し、クルーズのようなラグジュアリーな旅が市場から大きな支持を得ているように「旅は『優雅』で『優美』なものではないでしょうか」。今年は原点に立ち返り「旅そのものの満足感や達成感のレベルを上げて顧客満足度を高めるためにも『優』をもっと意識」したい。

永山久徳さん(ホテルリゾート下電代表取締役)は「」とした。五輪や和食を順風とすれば、食品偽装や増税などは逆風。「ブームや風評から受ける影響がさらに大きくなる」とし、風を受ける側ではなく「ムーブメントを起こす側に立ちたい」。

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