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京料理の神髄に触れる(2) 錦市場で仕入れ、本物を味わう

プログラムの開発は3年ほど前から。農家民泊体験が支持される昨今の修学旅行のトレンドの中にあって、年間110万人が訪れる修学旅行のメッカ、京都ならではの課題解決型の体験メニューを構築しようと取り組んできた。

「体験」と「気づく」を一連の流れで

京都の食文化についての「事前学習」、食材の仕入れや本物の京料理を食べる「体験」、食を通じた京都本来の魅力に「気づく」ことを一連の流れでプログラム化。錦市場、祇園さゝ木の佐々木浩氏の全面的な協力を得て実現した。

6月15日、京都文化協会が運営する京町家「錦上ル」に、奈良文化高校の3年生11人が集まった。

事前学習の成果をクイズ形式で回答し、回答結果によって錦市場で仕入れに訪れる店名がわかる仕組み。生徒たちはグループに分かれて、野菜店や精肉店、乾物店に赴き、店員にインタビューをしながら食材を購入する。生徒たちは緊張しながらも徐々に店員とコミュニケーションを深めていく。

京都文化協会の食文化体験プログラム

錦市場では店員に
インタビューしながら仕入れ

錦上ルに戻り、仕入れた食材をスタッフが調理している時間を利用して「利き錦」を体験する。レトルトのダシと、昆布とカツオ節からとった京ダシの違いを当てたり、伝統野菜の賀茂ナスと普通の長ナスの食べ比べなどを行う。

京都文化協会の食文化体験プログラム

「利き錦」にもチャレンジ

さらに佐々木氏が、京都の食文化は豊富な地下水によって育まれたこと、和食のベースである稲作がグローバル化の名の下で危機的状況に陥っていることなどを伝え「日本の食材にもっと興味を持ってほしい」と促す。

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