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「変わる業界」を実感 17年本紙紙面から「観光番付」(3) 「訪日客を地方へ」流れ加速

「DMO」に期待と課題 賑わい呼ぶ大河や世界遺産

前頭にも今年の話題が並んだ。「新・観光立国推進計画」は、2020年度に訪日外国人旅行者数4千万人に加え、訪日外国人旅行消費額を8兆円、訪日外国人旅行者の地方部における延べ宿泊者数7千万人泊などの目標数値を掲げた。観光が成長戦略の柱、地方創生への切り札という位置づけ。その推進役を担うのが「日本版DMO」。本紙連載のNATO廃絶で山田桂一郎さんが指摘する通り「どう地域を自立させ、経営するのか」という地域経営団体の役割を果たせるかがカギ。

「訪日外客」は、11月上旬までに過去最多だった昨年の総数2404万人を上回った。累計で2800万人超えが確実。一時の爆買いは鳴りを潜め、トレンドはコト消費に。5月には大阪のインバウンドの聖地ミナミで「地旅フェス」が初開催。コト消費を促すクーポン発券などを試行した。また、原発事故の影響をもろに受けていた福島県にも訪日外国人旅行客が訪れつつある。今年上期に福島県に宿泊した外国人旅行者が東日本大震災前年の10年の上期を上回った。年間でも震災前の実績を上回るのは確実の情勢だ。

外国船がけん引し日本発着の「クルーズ」が好調。沖縄県は東アジアのクルーズ寄港地として絶大な人気。東シナ海のカリブ海化はますます拍車がかかりそう。

大河ドラマゆかりの地は今年も旅行目的地として人気。浜松周辺独り勝ちの様相だが、来年は明治維新150年と相まって広域的に幕末関連の歴史観光が伸びる予想も。

九州は今年も災害に見舞われたが、宗像大社の世界遺産登録は明るい話題。神宝館は必見だ。来年、九州で2年連続世界遺産登録なるか?

宗像大社沖津宮遥拝所

世界遺産・宗像大社沖津宮遥拝所

仮想通過の一種であるビットコインの普及が進む。国内外の富裕層をはじめ市場拡大には避けて通るわけにはいきそうにない。今後は、観光市場にもビットコインの流通が本格化?

(トラベルニュースat 17年12月10日号)

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