瀬戸内に新たな“色”を JR西日本「せとうちパレット」PJ(2) 創造・鉄道本部連携で素材開発
“要”のエリア、観光需要拡大を
さらに、20年の夏までに新たな長距離列車を投入。トワイライトエクスプレス瑞風とは異なる気軽さを打ち出し、西日本各地の魅力に触れる列車の旅を創造する。
長距離列車は6両編成で、1980年から京阪神で新快速として走っていた117系を改造。先頭車はグリーン車とし個室タイプと1&1シートの車両。中間車はB寝台車のようなフルフラットシートをはじめ、グループやファミリー向けのコンパートメント、リクライニング席、女性専用車など多彩な構成となっている。フリースペースの車両も設けられる。
そのほか古民家を活用した宿泊施設、クルーズ船と鉄道を組み合わせた旅行商品、地域産品の海外向けネット販売など、鉄道以外の事業領域にも参入する。
記者会見で、同社創造本部の橋本修男副本部長は「これまでの観光誘客の展開は地域の素材を旅行会社が商品化し、当社がプロモーションするという仕組みだったが、創造本部と鉄道本部が一緒に取り組むことで地域の素材開発にも積極的に関わることになる。新たな視点を掛け合わせて『地域共生企業』の役割を果たしたい」。
鉄道本部の室博営業本部長は「我々にとって瀬戸内は山陽新幹線が走る要のエリア。それにもかかわらず観光需要は少ない。エリア内のコンテンツを整備することで、交流人口を拡大し地域活性化につなげていきたい」と話していた。
(トラベルニュースat 18年5月25日号)
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