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【村上】鮭塩引き街道と人形さま 冬春の城下町の風情演出

新潟県最北の村上市は、城下町と海浜温泉リゾート地という2つの顔を持ち、年間を通じて滞在を楽しめる。

市の中心街には、間口が狭く50―70メートルと驚くほど長い奥行きを持つ町屋づくりの商家群や、黒塀の旧町人町、石垣が続く旧武家町が残る。こうした城下町の面影を色濃く残す街で12月1日から20日まで楽しめるのが、冬の風物詩「越後村上鮭塩引き街道」。村上とは切っても切れない冬の食、鮭を塩引きして軒下に吊るした家並みが連なる風景はこの地方独特のものだ。

鮭塩引き街道

村上の冬の風物詩「鮭塩引き街道」。
軒下に吊るされた鮭は村上固有の食文化を伝える

秋に、村上市を流れる三面川に遡上する鮭は、昔から今に至るまで、村上の食を支え、食卓を賑わし続ける。鮭の調理法は100以上にも上るといい、塩引きはこの季節を代表する加工法の一つ。内臓を取り除き塩引きした鮭を軒下に吊るし、日本海の寒風に数日さらし乾燥させる。昔は各家々で行っていたものを、村上の食文化を今に伝えようと、この時期に復元させ、今年で7回目を迎える。

早春は、町並みを会場に、まち歩きを楽しむ「城下町村上 町屋の人形さま巡り」。雛人形など4000体を75軒の町屋で展示する。期間は3月1日から4月3日まで。

町屋の住民に参加を呼びかけて行っているもので、各家に伝わる人形を町屋の居間に展示し、観光客に無料で見学してもらう。生活の場である居間で、住んでいる人との会話も楽しめる。

町屋の人形さま巡り

「町屋の人形さま巡り」は住民との交流もポイント。
城下町の風情と村上町屋の文化を肌で感じて

住民の生活の場である居間に案内されることで、普段は道路に面した商店の部分しか見ることができない町屋の文化的価値への理解を深めることができる。村上市観光協会では「住民の好意で行われているイベントなので、出入りのときには、あいさつをお願いします」などと呼びかけている。_

観光客のマナーもよく、今ではイベント期間中以外でも多くの町屋が居間の見学に応じるなど、住民と観光客がイベントを育てていることがうかがえる。

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