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高質な宿に泊まる(1) 箱根湯本

ホテル河鹿荘 こだわりは「ゆとり」

中規模旅館が数多い箱根湯本温泉にあって、高質の団体旅館といえば、ここホテル河鹿荘(67室・定員430人)。

団体での利用者からは「今度は家族で来よう」、個人旅行者からは「今度はグループで利用しよう」の声を多くいただく。

満足度に直結しているのが豊富な温泉。大浴場に、かけ流しの露天風呂を持ち、15室ある露天風呂付き客室の浴槽はすべて源泉かけ流しを利用できる。団体にも個人にも箱根湯本の本物の温泉を提供している。日帰り入浴を受け付けていないから、連泊で昼間の滞在でも、ゆっくりと温泉を利用できる。

もう1つの魅力が食事。四季の味覚を大切に、この規模の旅館では珍しく献立は毎月変更する。料理に腕をふるうのは、地元産食材や仕入れ先に精通した、この道40年のベテラン板長。近隣の野菜と相模湾の海産物を多く使用し、季節や料金に応じたバリエーション豊かな料理をつくりあげる。

夕食だけでなく朝食もすべて客室で提供するのは、この宿が大切にする「ゆとり」へのこだわり。全室10畳以上の広さの客室で、落ち着いた朝食を食べてほしいから。

アクセス至便の箱根湯本温泉にあって、さらに箱根湯本駅から徒歩4―5分という好立地。玄関では四季折々の花を配した竹庭が出迎える。

大浴場

かけ流しの露天風呂がある大浴場

旅館外観

高質の団体旅館

ホテル南風荘 スタッフの接客に評価

ホテル南風荘(112室・定員600人)のモットーは「人が宝」。客も社員も、人が宝。3カ月に1度、さまざまなエキスパートを招き社員の勉強会を行い、スキルアップに取り組む。なかでも継続し徹底しているのがお客への声掛け。その結果が「スタッフがよかったから、また来ました」の多くの声につながっている。

濃い茶色の外観の2つの宿泊棟が自然のなかに調和する。両棟とも2010年に外観をリニューアル。最上階にレストランを有し、客室は窓を大胆に広くとった別館のモダンなデザインは、築40年の古さをまったく感じさせない。

本館は11年7月に2階部分を客室数17室の禁煙フロアへとリニューアル。このうち3室を露天風呂付きにしたことで、全館で23室が露天風呂付きの客室になった。本館の3階8室は12年にリニューアルを予定している。

宿泊プランは、1泊2食で1万円から3万5千円と幅広い。本館、別館と2棟の宿泊棟にグレードの異なる客室を持つことで、客の多様なニーズへの対応を可能にしている。

食事は、本館は部屋食、別館はレストラン食。レストランの夕食は和食膳、お寿司膳、おだわら御膳など5種類から選べるのが嬉しい。

露天風呂

野趣ある露天風呂

旅館外観

自然と調和する外観

天成園 庭園にパワースポット

古くからの箱根の名勝、玉簾の滝(たまだれのたき)。湯坂山に蓄えられた伏流水が崖から湧きだし、滝となり落ちる。名勝であるとともに、湧水は延命の水として親しまれ、かつて旅人はここで水を汲み、箱根越えに向かったという。

この滝を敷地内に持つのが、湯坂山と須雲川に挟まれて建つ天成園(198室・定員600人)。小田原藩主稲葉家の別邸があった地に60年前に開業し、2009年には新築オープンしている。

庭園には、玉簾の滝ともう1本、飛烟の滝(ひえんのたき)が並び落ちる。歌人・与謝野晶子はこの滝の風情にふれ「山荘へ玉簾の瀧流れ入り客房の灯をもてあそぶかな」と歌に残した。

庭園の奥、2つの滝の間を登ったところには、九頭龍神社の唯一の分宮である江戸時代創建の玉簾神社がある。現代において、玉簾の滝はパワースポットとして、玉簾神社は縁結びのご利益でも知られる。

こうした由緒ある歴史に彩られた天成園のもう1つの魅力が温泉。自家源泉2本、共同源泉2本を使用し、屋上天空大露天風呂や貸切風呂12室、露天風呂付き客室23室を箱根の温泉で満たしている。

天空露天風呂には、5―6人は入れる大きさの源泉かけ流しの浴槽を男女2つずつ配置した。四季折々の湯坂山が見渡すぜい沢が味わえる。

露天風呂

屋上の天空露天風呂

旅館外観

藩主別邸の跡地にたつ

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