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7分半で別天地 千畳敷で見る高山帯ならではの季節の美/駒ヶ根

早い紅葉に迫力のクラート

中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイは、標高2612メートルの駒ヶ岳・千畳敷カールまで日本最高の高低差950メートルを結ぶ、日本で唯一高山帯に達する索道だ。山岳観光のメッカ・千畳敷は四季折々、高山ならではの自然景観で訪れる人の目を楽しませる。千畳敷へはロープウェイで7分30秒。別天地はすぐそこだ。

夏はカール一面を覆い尽くすように可憐な高山植物が咲き、天上のお花畑を形成。カール内の遊歩道を約40分で周遊し、登山客、観光客ともに涼やかで美しい自然の恵みに心を奪われる。

千畳敷の夏はすぐに過ぎ去り、秋の訪れは早い。9月上旬になると山肌が色づき始め、9月下旬には全山が赤や黄に染まる「全体紅葉」が見ごろを迎える。

千畳敷

千畳敷の9月下旬は
全山が赤や黄に染まる「全体紅葉」

極楽平へ向かう登山道沿い、カール末端の剣ヶ池へ下る遊歩道沿いに群生するシラタマノキは2、3年に一度、美しい深紅色に紅葉する。9月中旬―11月中旬の根雪の時期まで赤く色づくが、特に初冠雪の際に見られる雪と紅葉のコントラストは、この地ならではの自然美といえるだろう。2カ月にわたり紅葉が楽しめるのも千畳敷だけだ。

千畳敷カールは尖った岩稜「クラート」を間近で見られるのもポイント。冠雪が始まると和合山や宝剣岳、サギダルの頭までのクラートに雪の白と岩の黒が鮮明になり、迫力が増す。

また、秋はオコジョが氷河地形のモレーンの間に顔を出す。体長20センチほどの愛らしい姿は千畳敷カールのアイドル。

夏秋の千畳敷観光に新しい名物も加わる。ホテル千畳敷売店で7月から販売する「中沢野菜のパンプキンケーキ」は、駒ヶ根市の中央を流れる天竜川の東側に広がる肥沃な地、中沢集落で栽培されたカボチャで作った。「中沢野菜」ブランドを売り出そうと、ロープウェイを運行する中央アルプス観光が開発、2月から中央道・駒ヶ岳SAで販売を始めていた。

カボチャの風味をそのまま生かした素朴な甘味をもつ味わいが魅力の逸品は、SAでも人気を集めている。

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