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渡鹿野島の奥深い歴史に触れる 平敦盛・石柱

平敦盛が「おこる」? 風待ち港の名残も

的矢湾に浮かぶ志摩市・渡鹿野島。風光明媚な景観が魅力だが、知る人ぞ知る「平家伝説」が清盛ブームの今年、注目を集めている。

渡鹿野の平家伝説の主人公は、清盛のおい・平敦盛。「平家物語」では敗死する場面が能や歌舞伎で取り上げられ、美形とされることからも庶民から愛された人物だ。

敦盛は神戸で亡くなったというのが有名だが、渡鹿野島もその伝承が残る地のひとつ。壇ノ浦から伊勢神宮へ敗走する途中、島で矢で撃たれたという。その遺体を安置した石は島北西の浜辺にあり、「おこり石」として今に伝わる。触ると高熱が出るという不思議ないわれがあり、地元住民は絶対に触らないというほどだ。

おこり石のほか、近年まであったとされるほこら「集神(あつもりがみ)」など敦盛ゆかりの地として注目度が高まる。平家の謎を追って島へ渡るのもいい。

集神

「集神」があった地には
看板が立つ

また、渡鹿野島は江戸時代、貨物船の風待ち港として栄えた歴史を持つ。航路標識の役目を果たした石柱が今も残り、その歴史を伝えている。

江戸時代の渡鹿野島には、菱垣廻船や樽廻船が寄港した。島内2カ所にあった石柱に竹竿をたて、船に暗礁を知らせていた。

渡鹿野旅館組合が中心となって、渡鹿野園地に残る1つの石柱に竹を縛りつけ、案内板も設置。観光客に風待ち港・渡鹿野島の歴史を知ってもらおうと取り組みを進めている。

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