観光業界専門紙「トラベルニュースat」おすすめ国内魅力再発見の旅

楽しみ満載とって隠岐

旅に誘う「気」

隠岐は、島根半島の北方50―60キロの沖合いに浮かぶ大小180あまりの島々からなる群島。大きくは島前(どうぜん)と島後(どうご)に分けられる。島前は西ノ島(西ノ島町)、中ノ島(海士町)、知夫里島(知夫村)からなり、島後(隠岐の島町)は群島の中でもっとも大きな島だ。

日本海に浮かぶこの島へは、鳥取県の境港または島根県の七類港からフェリーか高速船、はたまた大阪伊丹空港や出雲縁結び空港からは航空機で行くことができる。船の旅は途中、トビウオが並走したりイルカの群れに出会ったり。隠岐の港に着けば水の美しさに驚く。大型フェリーが接岸する深さなのに海底まで見とおせてしまう。航空機の旅も意外な趣きがあったりする。島後にある隠岐空港でタラップを降りた瞬間、ほんの少し前の出発空港とは明らかに異なる空気が漂っていることに気づく。それを表す言葉は思いつかないので、どうぞ行ってみてくださいとしか言いようがないのだが、隠岐には他とは違う「気」を感じるのだ。

その「気」は、島全体から発せられていることに隠岐を旅すればわかるはずだ。高さ257メートルの絶壁「摩天崖」や島の先端に夕陽を灯す「ローソク島」などの自然、旧石器時代に始まり後鳥羽天皇や後醍醐天皇の足跡も残る歴史、牛突きや古典相撲など独自性の高い文化、豊富な海の幸に代表される食―。その一つひとつが折り重なり積み重なって、隠岐独特の空気感を醸し出している。そして、それらはすべて隠岐に住む人々が介在し、旅行者である私たちをやさしく包むよう誘ってくれているのだ。宿で、港で、土産屋で、まちで隠岐の人たちと交ろう。彼らと交流することで隠岐の旅はさらに楽しく深くなる。

摩天崖

摩天崖(西ノ島)

この秋にも、隠岐は「世界ジオパーク」に選定される見通しだという。地質の世界遺産とも言われるジオパークだが、隠岐ジオパークは大地の歴史と固有の生態系と隠岐の人たちの営みをおう歌する公園だ。ジオ=地球そのもの「気」を隠岐で私たちが自由に感じ、何かしらを見直すきっかけがあってもいいと思う。

山陰沖の日本海に今こそ行っておきたい島があるのだ。

島根隠岐 旅のおすすめサイト

購読申し込み
夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ