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歴女よ集え月山富田城 女子旅・夫婦旅に(3)

「軍師官兵衛」に山中鹿介と母里太兵衛が登場

今年の安来市は歴女の注目も集めそうだ。

現在放送中のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」に安来ゆかりの武将2人が登場している。山中鹿介と母里太兵衛。2人とも主役の黒田官兵衛との関わりが深い。鹿介は別所哲也さん、太兵衛は速水もこみちさんが演じている。

山中鹿介は、安来市広瀬町の月山富田城を居城に山陰地方一円を勢力下に置いていた尼子氏の家臣。尼子氏は、毛利氏との戦いに破れ降伏した。鹿介は「願わくは、我に七難八苦を与えたまえ」と三日月に向かって尼子氏再興を誓った。鹿介は秀吉の中国攻めに加わり毛利氏と戦うが、志を果たせず捕えられる。

鹿介が毛利氏から奪還を目指した月山富田城は現在、苔むした石垣、御殿跡などが残っている。日本三大、五大山城の一つとされ、歴史好き、城好きには高い人気を誇る。1997年の大河ドラマ「毛利元就」では主要舞台の一つとなり、多くの観光客が押し寄せたこともある。

月山富田城

月山富田城

官兵衛効果の萌芽はすでに城跡の麓にある安来市立歴史資料館の入館者数に表れ、今年度は12月末で前年度の合計を超えた。安来市観光協会の田中操事務局長は「時間をかけて、富田城ボランティアガイドの案内を受けながら散策すると面白いと思います。足立美術館から3キロほどなので立ち寄りやすいのではないでしょうか」と話す。

山中鹿介

安来市が製作した山中鹿介の
キャラクターデザイン画

一方の太兵衛は、官兵衛の家臣で勇将として名をはせた。福島正則に酒を強要され名刀を手に舞を披露し、その舞が「黒田節」のモデルと言われる。太兵衛も、母の主家であった尼子氏の再興を期したとされ、その母方の姓が示す母里は現在、安来市伯太町母里で安来市商工観光課が所在する住所に残る。

母里地区の有志は太兵衛顕彰会を立ち上げ、地域の活性化に取り組んでいる。

安来市商工観光課の野々村貴史さんは「2人とも格好良く描かれており、女性ファンの注目も集めそうです。月山富田城は14年度から5カ年計画で整備します。木々を伐採し城跡からはもちろん、麓からも城の様子がわかるようになります」と来訪者の増加を期待する。

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