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世界ジオ、ユネスコの正式事業に"格上げ" 山陰海岸ジオパーク

但馬で“地球のダイナミクス”体感

京都府丹後から兵庫県但馬を経て鳥取県にまたがる山陰海岸ジオパークは、日本海の成り立ちを示す特異な地質・地形を持つ雄大な大自然が広がる。2010年に世界ジオパークに加盟認定、昨年9月には認定を更新。さらに11月17日には世界ジオパークのユネスコ正式事業化が決まり、名実ともに地質の世界遺産に。地元では地域振興に生かす一層の取り組みへの機運が高まる。

世界ジオパーク認定地域は生きる地球を体現する存在として学術的価値も高く、山陰海岸はじめ各地ではジオツーリズムなど観光・教育活用も進む。これまではユネスコの支援事業だったが、今回の正式事業化への格上げで観光面での価値、活用の拡大に弾みがつきそうだ。

山陰ジオの旅は京都府丹後半島から始まる。立岩や小天橋を経て但馬へ入ると、海食崖や奇岩など地球のダイナミクスを感じさせる特異な風景が連続する。

豊岡市の玄武洞は多角形の玄武岩の石柱が縦に横に斜めに並ぶ、巨大な洞窟。地球の磁場が反転した時期もわかるというから驚きだ。

玄武洞

玄武洞は迫力十分

海岸線を走る但馬漁火ラインを西へ走る。「淀の洞門」は波の浸食でできた洞窟に流れ込む海水が轟音を立てる。海面から突き出た2本の礫岩の間に球状の礫岩が挟まる「はさかり岩」は奇跡というほかない。

香美町では香住海岸の「鎧の袖」。幅約200メートル、高さ約70メートル、斜度70度におよぶ約500万―300万年前に形成された断崖だ。三姉妹船長で知られる香住海岸「遊覧船かすみ丸」で海上から眺めると、その光景は圧巻の一言。

新温泉町・浜坂海岸の但馬御火浦は海食崖など奇岩が続き、地層の断面や断層が目の前に。ラストは城山園地の高台から望む夕陽と漁港のコントラストで旅を締めくくる。

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