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夏の旅行意欲は旺盛、人数減も復活の兆し JTB旅行動向見通し

11/07/11

観光、復活の兆し―。JTBがまとめた夏休み(7月15日―8月31日)の旅行動向の見通しによると、1泊以上の旅行に出掛ける人は前年比2.8%減の7458万人。ただ、数字面では減少も消費者は高い旅行意欲を示しており、大震災の影響から回復の傾向が見えてきた。

旅行意向を調べたアンケートでは、今夏に「旅行に行く」と答えた人は15.8%、「多分行く」とあわせても36.9%が旅に出る意欲を示した。これは過去5年間では昨年に次いで2番目。震災からの復興ムードや長期休暇取得への機運の高まりが旅への期待感を高めている。

国内旅行の旅行人数は同2.7%減の7230万人。節電対策として信州や富山方面の避暑地、大河ドラマ「江」の影響で滋賀・長浜、九州新幹線開業効果で南九州方面が人気を集めている。東北方面は平泉の世界遺産登録決定や、各地の夏祭りの通常開催で観光復興が本格化。消費者の復興応援の気持ちの高まりもあり、期待は大きい。

ルックJTBの予約状況ではやはり中部・西日本発の出足が好調。JTBでは東日本は夏季休暇が定まり次第、間際予約が増加するとみている。

海外旅行は228万人で、同5.8%減。韓国や台湾など近場のアジア方面が人気だが、昨年の上海万博の反動で中国は減少する見込み。円高による恩恵もあるが、燃油サーチャージの上昇という懸念要因も。

旅行の傾向としては、日数の長短2極化が特徴的。1泊2日が対前年4.8%増の一方で2泊3日は同8.0%減。しかし、6―8泊以上がわずかだが増加しており、長期滞在の認知度の高まりもうかがえる。

また、家族旅行の大幅増も目立つ。旅行の同行者は「家族連れ」が同6.0%増の71.8%となり、震災を機に家族との絆がクローズアップされているようだ。

調査は全国200地点・1200人のアンケート結果とJTBグループの販売予約状況などから推計した。

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