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観光業に「サービス介助士」取得を促す 喜山光子さん(日本ケアフィットサービス協会インストラクター)

額に人差し指を当てられているだけなのにイスから立ち上がることができない。あれ、なんで?

「不思議でしょう。人って立ち上がる時には必ず前屈みになるんです。そういう身体の動きを理解しておくと、サービスの現場で役立つことが少なからずあります」

目の前でお年寄りが転んだ。すぐに立ち上がらせてあげようと、後ろから抱きかかえる。思いのほか重たい。力ずくでようやく立たせた。すると、お年寄りは顔をしかめている。良かれと思ってやったのに、なんで?

「もしかすると骨折しているかもしれません。骨が脆いお年寄りを力任せに立たせるのは、たいへん危険な行為です。この場合、お年寄りと向かいあって前屈みになってもらいましょう。でも前屈みになるって勇気がいりますね。相手との信頼関係が必要です。だから介助者には接遇技術も求められます」

お年寄りに限らず、身体が不自由な人、子ども、それぞれに応じたもてなしが重要だ、と喜山さん。「まずは知ってほしい」。現場発想で、サービス介助士の必要性を説く。

(トラベルニュースat 09年1月25日号)

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