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経営や集客のヒント じゃらんフォーラム2010

リクルート旅行カンパニーは2月1日、大阪市北区の帝国ホテル大阪で「じゃらんフォーラム2010」を開いた。宿経営や集客へのヒントを得ようと旅館ホテルの経営者ら約250人が参加した。

「口コミ」対処のコツ学ぶ 地域活性成功事例も

セミナーでは、宿の集客や地域活性化につながる方策を紹介。まず、同社の宿泊予約サイト「じゃらんnet」に寄せられる口コミ投稿例から、返信方法など口コミへの対処術を伝えた。

発表した同社CS推進室の山田修司ゼネラルマネジャーは「利用者は口コミを投稿し宿の返信を見るまでが旅と考えている」と話し、返信に意識すべきポイントに▽顧客の気持ちを受け止める▽未来の予約者に書くつもりで▽口コミの中に良いところを探す▽相手の事実を尊重する▽一人称で書く―の5点を挙げた。

その上で返信例を示しながら、「顧客の視点を捉えて口コミへの苦手意識を払拭することで、顧客満足度の向上から売上拡大につなげてください」と呼びかけた。

次に、じゃらんリサーチセンターの沢登次彦センター長が地域活性化の成功事例を取り上げた。

沢登さんは、旅行の価値が低下している現状では、地域活性化にはターゲットを絞り、小さな成功を積み上げることが重要だと指摘。長崎や佐賀での携帯ゲームと連動したツアーや新潟での父子旅行などニッチ市場と地域を結んだ事例と舞台裏を紹介し、「小さな市場ですが参加者が喜ぶサービスを提供すれば評判を得て市場に広がりが出ます。そこに大切なのは『こんな世の中だからこそ旅にできることがある』という地域の皆さんの思いです」と話した。

基調講演も行われ、東京や三重で営業展開する居酒屋「てっぺん」社長の大嶋啓介さんが人材活性術について話した。

大嶋さんは自らの店舗の朝礼を一般の企業などに開放する「公開朝礼」など独自の経営手法で注目を集めている。講演ではその経験から、組織のリーダーとしてのあり方や、従業員の可能性、能力の引き出し方を語り、「まず自分がリーダーとして変わることが大切。その上で、どこまで従業員を信じられるかが可能性を引き出す術です」と強調した。

じゃらんフォーラムは東京などでも開かれ、今年で3回目。冨塚優カンパニー長はあいさつで、「このフォーラムは皆さんに私たちの国内観光、地域への思いを直接伝え、共有する場として設けているもの。活性化に取り組む地域に入ってお手伝いできる存在であり続けたいという思いを感じ取っていただきたい」と話した。

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