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中国人観光客の誘致

12/10/01

日本の尖閣諸島国有化に反発する中国による旅行キャンセルや交流事業の中止が相次いでいる。

中国の大手旅行会社が主催する日中国交正常化40周年を記念した日本行きツアーは5万人が訪日する予定だったが、全面中止になった。また中国国家観光局はJATA世界旅行博2012への出展を取り止めたほか、国内各地でも交流事業やチャーター便の中止が続いている。

こういった状況下のなか、ここ数年、中国からのインバウンド誘致に注力してきた宿泊業や観光地では、これまでの努力が報われない結果となってしまったのは残念だ。しかし何か日中間で問題が起こると、ある意味報復的な中国の対応をみると、これまでのように中国からのインバウンドに多額のお金を使っていていいものか、と思ってしまう。

少子化問題など国内旅行客の減少をカバーするのはインバウンドの客しかない、といった考えもわからなくはないが、中国に期待を寄せすぎることはそのリスクの大きさは甚大ではないことを今回の尖閣諸島問題を見ていて感じる。

ある在日中国人の評論家は新聞で「対中ビジネスにこういったリスクはつきもの。中国に過大な期待を寄せるべきではない。対中依存度を下げ、何かあっても困らない形をつくるべきだ」という意見には共感する。

(トラベルニュースat 12年9月25日号)

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