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業界を熟知した高知県

17/03/14

高知県で3月4日から「志国高知 幕末維新博」が開催されている。大政奉還150年を迎える今年から明治維新150年になる来年まで2年間に渡り、歴史上大きな転換期となった幕末を体感する観光博覧会として県内全域で展開する。

高知県で最も観光客が多かったのはNHK大河ドラマ「龍馬伝」が放送された2010年。435万人という過去最高の観光客が訪れた。11年は、大河の翌年は観光客が激減するというジンクスを打ち破り、ほぼ同水準で推移、10年に続く過去2番目の観光客数だった。その後も大きく落ち込むことなく、ここ3年間は400万人台を維持している。

こうした数字を維持しているのは、坂本龍馬に代表される幕末というキラーコンテンツに負うところが大きいだろうが、尾﨑正直知事のトップセールスと、知事のもと観光に熟知した現場担当者が熱心に動いている功績も小さくない。彼らはつねに、地元の宿泊施設、高知県へ送客する旅行会社それぞれの目線に立って動き、個の関係づくりを重視している。言ってみれば、事業者が動きやすい素地をつくっているのだ。

薩長を仲介した龍馬は大袈裟だろうが、観光業界を知る担当者が地元に多くいることは間違いなく高知県の武器。幕末維新博の開催による新たな成果に期待したい。

(トラベルニュースat 17年3月10日号)

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