楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

復興支援、手緩めず ANTA(3)

東日本支援会議では東北および被災県の支部長が現状を報告した。

回復厳しく送客に期待 被災県支部が現状報告

宮城県支部=この半年で、80会員中4軒が廃業した。この状況が続けばさらに廃業が増えるのではと懸念している。

福島県支部=福島県が7―9月に実施した「福島っ子体験活動補助事業」に助けられた。子どもたちの屋外活動を支援するもので、参加者には宿泊費等の補助が出る。福島県内の旅行会社を通すことが条件で、手数料は10%。それでも本業ではなく他の仕事でしのいでいる会員も多く、110会員の復興は程遠い状況。これから東電から賠償の説明会が始まるが、どこまで補償されるのか不安に思っている。

岩手県支部=宿泊施設は、内陸部は完全に復旧し、沿岸部も少しずつ営業を再開している。世界遺産に登録された平泉を旅行コースに加えていただき、1人でも多くの送客をお願いしたい。

青森県支部=すべての夏祭りを、自粛することなくやった。会員の状況は7月から元に戻っている印象だが、旅館の入り込みは苦戦している。

茨城県支部=支援関係では東北へのボランティアツアーで、これまでに支部会員が5342人を扱った。2012年1月には福島県の磐梯熱海温泉で茨城県支部と賛助会員合同の総会も行う。被災地としての動きは、3―6月分のキャンセルが6億3千万円。東電に仮払い請求ができるようになり、1回目に3―8月分を請求し、その後、3カ月の請求になる。

栃木県支部=県内観光地や宿泊施設は、放射能による風評被害を被っている。他県からの送客を見込めないため、県内客を県内観光地に送客する取り組みをしてきた。旅行業は8月には9割まで回復。県内は落ち着いたということで、9月に岩手への応援研修ツアー行い、10月には岩手、宮城、福島に視察ツアーを予定している。12年は栃木県旅行業協会創立60年の節目の年。栃木の安全アピールと、東北への送客に力を入れる。

千葉県支部=5、6月の東北への修学旅行はすべてキャンセルで、旅行先を関西に変更して秋の催行になった。修旅を扱っている会員は今忙しくしている。そのほか会員は東北への支援ツアーの扱いでなんとかやってきて、乗り切れたと思っている。10月から東北への送客を目的に「菜の花集中送客キャンペーン」を始めた。お客様に菜の花の種を現地に植えてもらう。除染につながることに期待している。

購読申し込み
地旅
夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ