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全旅連青年部・部長対談(2) 「精神と時の部屋」へ

―さて、全国大会の会場です。皆さんに向かって、まず何を話しましょう。

大震災と同時スタート 復興の歩みと重なる今期

横山 ドラゴンボールに出てくる「精神と時の部屋」って、ご存知ですか。

山口 いいですね。

横山部長と山口次期部長

横山部長(左)と山口次期部長

―ちょっと世代が違うので。

横山 世間の1日がその部屋では1年に相当するんです。孫悟空がその部屋で修業するんですが、世間の1年分の修行が1日でできる。全国大会はまさにそういう場所だと思います。精神と時の部屋に、皆さまようこそ。

山口 かっこいいですね。私はめんそーれでしょうか(笑)。全国大会は1年半の集大成の場所です。地域から出向している同じ仲間がどのような活動をしてきたかを目の当たりにし、体感し、地域に持ち帰ってほしい。有意義に過ごしてほしいですね。時の部屋の方がいいですね(笑)。

―今期の青年部活動を振り返ってください。

横山 大震災下でのスタートでした。これまでの出向経験からも新しい期が始まる前はワクワクするものでしたし、新部長としてなおさらそうした気持ちでいた矢先の大震災でした。こういうときにリーダーはどうあるべきかがまったくわからず苦労しました。それまでの準備をすべてゼロにリセットしなければいけないのかなと悩みました。でも、当初の思っていたことを推し進めようと決めました。震災復興にも青年部をあげて取り組もうと思いました。ただ慎重な意見が多くて、組織としては前に進められませんでした。青年部という全国のネットワーク、旅館施設の被災者受け入れや支援物資をストックできる機能、旅館業のおもてなしの心が震災復興に役に立つという確信がありました。でも、行けばじゃまになるとか、他の地域の旅館も大変なときに現地に行けるメンバーがいるのかといった意見が多かったんです。ただ、一部の有志の宿が支援物資の一時保管場所や被災地への搬送の拠点として機能しましたし、昨年11月には福島県南相馬市に青年部有志が集い、全国の名物を地域の人たちに食べてもらう「全国うまいもん博覧会」ができ、賛否両論のなかでしたが住民や子どもたちの喜ぶ姿にやってよかったと思いました。震災なしには語れない今期の青年部活動でした。

全国うまいもん博覧会

昨年11月、福島県南相馬市で開いた
「全国うまいもん博覧会」

―全国の名物をほおばり、笑顔で遊んでいる子どもたち。でも首にはホールボディカウンターを下げている。イベント冒頭、「今日は皆さんに元気をお届けにきました」とあいさつした横山部長は、イベント後のあいさつでは「元気をもらったのは僕たちでした」と泣いていました。

山口 横山部長からは今期の進め方について相談されましたが、震災前に描いていたことをやるべきだと伝えました。そのうえで震災対応もやりましょうと。

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