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イントラバウンド予算を 観光庁13年度概算要求(3)

実際、10年度の国内における旅行消費額をみてみると、総額23兆8千億円のうち、日本人による国内宿泊旅行消費額は16兆1千億円、日本人国内日帰り旅行消費額5兆1千億円を加えると全体の88.9%を占める。さらには、日本人の海外旅行で国内消費額の1兆3千万円も含めると94.3%にまで達する。

乏しい国内観光関連 バランス求める声も

つまり、観光庁が予算の8割以上を費やしているインバウンドの消費額は5.7%に過ぎないというわけだ。観光庁の予算と実際の経済効果が見事に逆転してしまう。

別の関係者は「観光基本計画の数値目標にはアウトバウンドもあったが、海外旅行の需要喚起という意味の予算要求は見出せない。インバウンドに偏重し過ぎだ」と憤る。

さらに、概算要求の概要書を見た旅館経営者は「地域宿泊産業再生支援事業が新規でありますが、5千万円で何をするの? できるの?」と逆に詰問してくる勢いだ。

前出の関係者はこう言う。「都市と地方、地方と地方の観光交流を促し、国民に『日本っていいよ』『ごろ寝やゲームは止めて旅に出ようよ』なんていう啓蒙をやってみたらどうでしょうか」。インバウンドだけでなく、日本人の国内旅行を促すイントラバウンドに手厚い予算をつけて欲しいというのが、観光産業の声なのかもしれない。

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