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地域活性化へ協働-地旅の宿ネットワーク(3) 顧問3氏が発足にエール

地旅の宿ネットワーク九州ブロック会設立懇談会で、顧問3氏が同ネットワークの今日的な意義、活動への期待感を旅館ホテルに伝えた(要旨)。

地域の価値アップ 井門隆夫さん(井門観光研究所)

着地型旅行は儲からないという話を聞かれたことはあると思いますが、それは地旅や着地型観光を間違えて捉えているからです。観光協会などが旅行業免許を取ってウオーキングツアーで1千円や2千円の単価でやっている。儲かるわけがありません。旅行業とは業法上、宿泊と運輸がからんだツアーをやるときに必要なんです。つまり宿泊が入り、バスやタクシーが必要なんです。

井門隆夫さん

井門隆夫さん

ガイドやバス手配の手仕舞い日が早く、当日に申し込むオプショナルツアーになりにくいという弱点があります。そうすると宿泊予約時点で申し込むのが一番です。皆さんの宿のホームページに地旅のコーナーを作ってください。そうして、もう一度、地域の旅行業と一緒に組んで、地域の価値を、単価を上げていくという時代に逆戻りしないと生き残れません。

海外視野に情報発信 小野秀一郎さん(インバウンドにっぽん)

京都祇園の旅館が約2時間半の舞妓さんと京料理の夕べというものをやっています。外国人客が6割ほどで、価格は1万8千円です。宿泊していなくても参加でき、素泊まりで1泊3―4千円しか払っていない外国人客が1万8千円を払って申し込んでいます。


小野秀一郎さん

小野秀一郎さん

価値あるものに対しては外国人は高い料金でも払うという意識があります。きちんと情報が提供されれば、日本国内の少子化で減少する市場とはまったく違う、海外の何億人というマーケットが待っています。要は情報発信が全然足りていない状況なのです。インバウンドに関しては、地旅にチャンスがあります。

"旬"をパッケージ化 石井宏子さん(温泉ビューティ研究所)

例えば、熊本県に行き黒川温泉に泊まる。せっかく来たのだから天草も行きたい。だけど、どうやって移動しよう、途中に何かあるのだろうか...。今は、それを全部自分で調べないと旅の計画ができません。

石井宏子さん

石井宏子さん

海外のホテルでは、スペシャルパッケージがHPに載っています。2泊3日、3泊4日ならこうと提案しているオプショナルツアーです。

黒川のお宿のHPでもスペシャルパッケージをクリックしたら、もう1泊を天草で泊まるという地元の旅行社と連携したオプショナルツアーがあれば、それで旅先を決定する人もたくさん出てくると思います。

宿だけではなくていろんな場所、旬の魅力をパッケージ化していく、この地旅のプロジェクトに私はものすごく可能性を感じているのです。

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