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CFで宿づくり-岡山湯原温泉・八景(2) 45日間で1400万円集める

八景がクラウドファンディングに取り組んだのは、岡山県に温泉があること、湯原温泉に八景という料理自慢の旅館があることを伝え、この秋に同館4つ目のスイートルームをつくることも理由だった。

情熱を支援者に届ける

資金調達が目的のクラウドファンディングだが、あまりに資金調達を前面に出し過ぎるとうまくいかないという。そこで、上塩さんは実際に始める前に、クラウドファンディング総合研究所の板越ジョージ所長に相談。「2対8の論理が大事だ。2は大義、8は情熱がないと成功しない。そしてプロジェクトの中身がわかりやすくなっていないと支援しにくい」とアドバイスを受けた。

そこで、八景の「スイートルームプロジェクト」をわかりやすく伝える説明会を東京と大阪、地元で実施することにした。上塩さんが強調したのは「自分の田舎、故郷に帰って来たような思いがする宿づくり」などプロジェクトにかける情熱だった。最初に開催した東京の説明会には30人が集まり、その場で30万円を支援する人も。プロジェクト開始からわずか5日で目標の100万円を達成してしまった。

八景

湯原のシンボル・砂湯の
真向かいにたつ八景

説明会のあともSNSを使って根気強くプロジェクトをアピールし続けた。より多くの人が参加できるよう1千円から100万円まで、支援額に応じたリターンと呼ばれる見返りを設定。ふるさと納税のように、地域の特産品や宿泊券など16パターンを用意した。

最終的には、締切日の7月20日までに254人から1364万6千円が集まった。

「クラウドファンディングと言われてもわからないからと、わざわざお話を聞きにご宿泊いただいたお客様や姉妹で100万円ずつご支援いただいたお客様もいらっしゃいます」と上塩さん。

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