いつもの夏、戻る―国内回復進み19年比2・3%減の7370万人 JTB・夏休みの旅行動向見通し
JTBがまとめた夏休み(7月15日―8月31日)の旅行動向の見通しによると、1泊以上の旅行に出かける人は前年比17・8%増、コロナ前の19年比2・3%減の7370万人の見込み。海外旅行の回復は緩やかながら、国内旅行は19年比0・1%増とコロナ前の水準まで戻りそう。物価高など懸念要素も多いが、いつも通りの夏が帰ってきそうだ。
今期は世界各国で水際対策の緩和が進むなどコロナ禍からの回復が顕著に。国内旅行では全国旅行支援の継続や、コロナの5類移行を受け、旅行に出かけやすい環境が整ってきた。
一方で、経済状況は物価高上昇など暮らしのゆとりのなさが目立つようになり、支出を抑える傾向に。そのなかでも今回行ったアンケートでは、今後1年間の旅行への支出を増やしたいが前年より2・0ポイント増の16・6%、減らしたいが4・9ポイント減の34・8%。夏休みの旅行については「行く」が前年から0・4ポイント増の36・5%と、旅行への意欲の高さはある程度確保されている。

国内旅行人数は同16・9%増、19年比0・1%増の7250万人と需要回復は着実に進展。国内旅行平均費用は同26・4%増、19年比9・7%増、総額は2兆9千億円と物価高や旅行需要の拡大、サービス業の人手不足などによる費用高騰を反映し、調査開始以来最高の数値となった。
旅行の傾向は長期化、遠距離化の傾向が進み、コロナ禍前に戻りつつある。旅行日数は2泊が前年から3・1ポイント増の36・2%でトップ。同行者は家族連れに続き友人・知人、団体などが増加するなどグループでの旅も戻ってきた、目的は自然がトップながらその割は減少。方面は関東、北海道、近畿、甲信越、東北の順。
海外旅行は同114・3%増の120万人だが、19年比では60・4%減と本格的な回復には至らない。航空路線の座席供給数が完全に回復していないなど世界的に課題はまだ多い。行先は韓国、台湾、ハワイと比較的近場が人気。
調査は2060人のアンケート結果とJTBグループの販売予約状況などから推計した。
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