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「Temple Hotel観音院」 シェアウイング、約350年の寺院活用したホテル開業

19/09/27

『お寺ステイ』を運営するシェアウィング(東京都港区)と日限地蔵尊 観音院(群馬県桐生市)は10月1日、地域活性の起点としての宿坊(宿泊施設)「Temple Hotel観音院(テンプルホテル観音院)」をオープンする。約350年の伝統と、 新しいものづくりとが融合した「Temple Hotel観音院」を皮切りに観音院を中心とした地域活性ソーシャルイノベーションを展開する。

外観

9月26日に開催したプレオープンイベントには桐生市長の荒木恵司氏らをゲストに招き、 テープカットセレモニーも開催した。

式典の様子

「Temple Hotel観音院」 オープンの背景

桐生市は、 かつては「西の西陣、 東の桐生」と称されるなど、 奈良時代から約1,300年の歴史を持つ絹織物産地として栄えた。しかし、 自由貿易の煽りを受けた近年は産業衰退が著しく、 その影響から群馬県内で最も少子高齢化率が高く街の活力が低迷している。 一方で、 ものづくりのDNAともいうべき桐生の風土に誘われるように、 若者の移住や起業など変化の兆しが少しずつ現れており、 伝統的な織物文化や桐生の歴史によるポテンシャルが今花開こうとしている。

来年、 東京オリンピック/・パラリンピックが開催され、 国内最大級の観光キャンペーンである群馬デスティネーションキャンペーン(DC)が開催される今こそ、 そのポテンシャルを発揮し、 観光によるまちづくりを推進することで、 桐生のブランド力を高めるチャンスであると考える。そこで、 ”Temple Hotel観音院”が宿泊の拠点となり、 観音院がシェアウィング及び地域のソーシャルイノベーターと連携する地域のハブとなり、 桐生の魅力を多くの人へ届けることで関係人口の創出を目指す。

「Temple Hotel観音院」 について

宿坊には2つのタイプの居室を用意。それぞれ「織の間」「染の間」と名付けられた客室内のコーディネートは、 桐生の暮らしとまちをつなぐ活動を続けるグループ“small”が担当。 TEXTILE & CRAFTをテーマに、 ものづくり精神が息づく桐生の最旬ブランドやクリエイターとのコラボレーションを実現した。

クリエイター

・織の間
平米数:30.6平方メートル
2名様料金:24,000円~(1名増えるごとに6000円追加、 定員12名)
設備:プライベートバスルーム(露天風呂付き)各種アメニティ、 セーフティボックス、 コートハンガー、 バスタオル、 フェイスタオル、 ヘアドライヤー

・染の間
平米数:28.2平方メートル
2名様料金:14,000円~(1名増えるごとに6000円追加、 定員3名)
設備:プライベートバスルーム、 各種アメニティ、 セーフティボックス、 コートハンガー、 バスタオル、 フェイスタオル、 ヘアドライヤー
※:共用部としてキッチン、 ランドリー、 冷蔵庫、 調理器具、 カトラリー、 電子レンジ、 オーブントースター等を用意しています。

内観

今後の展開

~Temple Hotelは2020年中に30拠点を目指す~

日本に77,000以上存在するお寺。 その内の30%以上が檀家減少を主な理由とした後継者不足に直面しており、 今後消滅していくことが予測されている。

「現在、 社寺の持つ観光資源・空間資源・地域の資源を最大限に活用し、 檀家に代わる新たなファンやコミュニティを形成することが全国の寺院に求められている」とシェアウィング。

運営について

シャアウイングは、課題や状況の異なるお寺に対して最適な方法で再生または新規事業創出することで、 いち早く事業を全国展開できるよう「社員在中運営タイプ」「地元パートナー提携運営タイプ」「遠隔運営タイプ」の3タイプに宿坊の運営タイプを類型化した。 各タイプの運営ノウハウは、 「Temple Hotel観音院」を含めた3つのTemple Hotelの運営で蓄積している。

全国展開

参考:2040年までに33%の「お寺」が消滅する? あなたにとって全く無関係ではない迷惑な話
https://news.infoseek.co.jp/article/knuckles_3497/

関連URL

「Temple Hotel観音院」 https://oterastay.com/kannon-in/ 
「日限地蔵尊 観音院」 https://www.jizo24.com/

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