24年度は102万5千人 下呂温泉観光協会宿泊客数で目標/岐阜
岐阜県の下呂温泉観光協会(瀧康洋会長=水明館)の通常総会がこのほど水明館で開かれ、2024年度の宿泊客数を前年度比6・5%増の102万5千人を目指すと決め、新規顧客の獲得や既存顧客のリピート率向上に取り組むとした。
瀧会長は、昨年度の宿泊客数が前年比3・4%増の96万3258人だったと報告。96万人のうち86万人が個人客だったのは、協会が進めるマーケティング・マネジメント戦略の成果であると述べ、今年度もマーケティング・マネジメントを重視した取り組みを進めると強調。今年度はインバウンド誘致のプロモーションを強化するとしながら「国内客とインバウンドをバランスよく実施したい」と語った。

「国内客とインバウンドをバランスよく」
と話した瀧会長
協会スローガンは「下呂市へ宿泊客130万人誘致に向け団結して頑張ろう」とし、サブスローガンに「エコツーリズムとDMOによるE―DMO事業の促進」「世界から注目される観光地になるため『下呂駅』から『下呂温泉駅』へ改名運動の促進」など10項目を掲げた。また観光振興の目的を「すべての地域住民の豊かな生活の質の向上を目指す」とし、戦略を「新規顧客獲得と既存の顧客のリピート率を高め、下呂市内での滞在時間を延し地域経営の安定成長を目指す」とした。
総会後、サスティナブルインバウンド観光アドバイザーのジュリ・ボゥさんと山口レナさんが「観光ゴーストタウンを作らないコツ」と題し講演。
ジュリさんは「1泊以上の宿泊」「宿泊施設から出る」「地元産品にこだわる」「地域の文化に興味がある」「ルールを守る」「地元の人たちとふれあいたい」「何度も来てくれる」といった“理想客”像を示した。理想客に来てもらうためのコツとして、住民の生活の質を向上させるための地域インフラの投資や、資源と地域文化を守るため持続可能で責任ある観光促進、地元住民の観光計画と管理への関与など5項目を掲げた。
山口さんは土曜日が人で混雑し、おしゃれなカフェだらけで、人気店の親会社が市外にあるような「観光遊園地」になってはならないと話した。
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