自民党総裁選で岸田氏が新総裁に選出 日商・三村会頭がコメント
自民党総裁選が9月29日に行われ、岸田文雄氏が新総裁に選出されたことを受け、日本商工会議所の三村明夫会頭がコメントを発表した。以下、全文。
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この度の任期満了に伴う自民党総裁選では、次期総理を見据え、発信力ある4名もの候補者が、国家の将来のあるべき姿について国民に見える形での論戦を行ったことを評価したい。まずは岸田文雄氏の選出を歓迎するとともに、その政策手腕に大いに期待したい。
今後も当分の間、ゼロ・コロナは期待できないものの、ワクチン接種が大きく進展した中において、いよいよウイズ・コロナ下での社会経済活動正常化への道筋を具体化、実行に移す段階に来ている。
K字回復と言われる中、足元で困窮を続ける飲食、宿泊、交通、イベント、観光等、人流で成り立つ事業者への支援の拡充は勿論であるが、ワクチン接種の進展で今後取り得る政策の自由度は高まっている。感染状況を見据えつつも、ワクチン接種証明や検査、店舗の第三者認証等を活用した「攻めの感染対策」の推進で消費・需要の喚起を図り、より高い次元での感染防止と社会経済活動の両立に向けた出口戦略の具体化に手段を尽くしていただきたい。
また、未だ厳しい経済情勢にある今こそ、コロナ後も見据えた国家の目指すべき姿を国民に示すべきである。コロナ禍によりわが国の多くの社会経済課題が浮き彫りとなったが、強く豊かな国でなければ、今後再び起こり得るパンデミックや大規模自然災害に対して国民を守ることはできない。危急時に対応できる法制度上の枠組みや医療提供体制のあり方など、国のレジリエンス強化への取り組みとともに、持続可能な成長の実現は必要不可欠である。そのための中長期の道筋、ビジョンを明確に描き、その実現に歩を進めていただきたい。
あわせて、目前には衆議院議員総選挙が控えている。新総裁におかれては、この間、政策の継続性に空白を生じさせることなく、強い求心力とリーダーシップで安定感のある政権与党としての国政運営に臨んでいただきたい。
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