関東運輸局、江戸街道を世界へ 東京・八重洲で地域PRイベント「江戸街道ぶらり旅」開催

関東の観光関係者・事業者が集結
国土交通省関東運輸局は3月20日、広域関東エリアにおける観光プロジェクト「Edo Shogun Roads(江戸街道)」の海外向けプロモーション開始に向けたキックオフセレモニーを東京ミッドタウン八重洲で開催した。会場では同日、「江戸街道ぶらり旅」と題した地域PRイベントも実施され、街道沿線の文化や食、体験コンテンツの魅力が発信された。

3月20日に東京・八重洲で開催されたイベント「江戸街道ぶらり旅」
セレモニーでは冒頭、関東運輸局長の藤田礼子氏が「世界中の旅行者に江戸街道を覚えてほしい。ポータルサイトや動画を通じて、広域関東の旅を楽しめる環境を整えていく」と述べ、海外向け情報発信の強化に意欲を示した。

藤田局長
観光庁観光地域振興部長の長﨑敏志氏は、東京駅周辺の観光客の多さに触れ、「この流れを関東各地へと広げていくことが重要」と指摘。「地域単体ではなく、周辺地域とどうつなぐかが鍵になる」とし、広域連携による周遊促進の必要性を強調した。
自治体からも期待の声が上がった。埼玉県副知事の堀光敦史氏は、地域の魅力発信の具体例として特産のいちごを挙げ、「今が旬の埼玉にぜひ足を運び、地域の魅力を体感してほしい」と来訪を呼びかけた。
一方、栃木県副知事の赤岩弘智氏は「将軍が実際に通った道というストーリー性に大きな魅力がある」と評価。「各地域を巡ることで観光消費の拡大につながる。日帰りではなく滞在型で楽しんでほしい」と述べ、周遊型観光への期待を示した。
体験コンテンツと“物語”で広域観光を強化
セレモニーでは、訪日客向けの「江戸文化体験型コンテンツ15選」も発表された。侍文化体験(栃木県)や徳川綱吉公ゆかりの寺禅寺滞在と舟運体験(群馬県)など、地域の歴史や文化に根ざした体験が選定され、今後ポータルサイトなどで発信される。
選定事業者は、「日本文化の本質に触れる体験を通じて、多くの来訪者に魅力を伝えたい」とコメント。別の事業者も「将軍ゆかりの歴史や地域の暮らしを体感できる滞在型体験を提供したい」と述べ、地域発コンテンツへの手応えを語った。
江戸街道プロジェクトアドバイザリー会議座長の丁野朗氏は、「重要なのはコンテンツの背景にあるストーリーをどう伝えるか」と指摘。「地域がネットワークとしてつながり、面として広がることで広域観光は成立する」と述べ、今後の展開に期待を寄せた。
GREEN×EXPO2027と連動、広域ルート形成へ
プロモーションでは、2027年に横浜・上瀬谷で開催される2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)とも連携し、庭園や花をテーマとしたモデルコース(全17コース)を展開。動画やポータルサイトを通じ、広域周遊型の観光ルート形成を図る。また、会場には同博覧会の公式マスコットキャラクター「トゥンクトゥンク」も登場し、セレモニーを盛り上げた。
「体験と物語」が訪日観光の鍵に
特別ゲストとして登壇した海洋冒険家の白石康次郎氏は、「海外では“どこへ行ったか”より“どんな体験をしたか”が重視されている」と指摘。「日本の魅力は自然、歴史、文化、そして物語にある」と語り、体験価値の重要性を強調した。

白石氏が旅の体験価値を説いた
セレモニーの最後には旗揚げ式が行われ、関係者が一体となってプロジェクトの本格始動をアピールした。
同日開催の「江戸街道ぶらり旅」では、1都10県の自治体やDMO、事業者が出展し、特産品の販売や侍演武の披露など伝統文化体験などを通じて地域の魅力を発信。江戸街道を軸とした広域観光の可能性を体感できる機会となった。

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