「もっと!海外へ」をもっと JATA、韓国・台湾で共催イベント・国内では若者連携
コロナ禍以降、2019年比で約7割にとどまる海外旅行需要の回復を促すため「もっと!海外へ」を展開している日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)が韓国や台湾、国内で活動を強化。現地イベントを共催し会員各社にツアー造成を促したほか、若年層へのアピール事業に取り組んでいる。
日韓国交正常化60周年を記念し、韓国観光公社は共同で実施したのは「咸安(ハマン)の落火ノリ」(ジャパンデー)。会員旅行会社がツアーを造成し、日本から約1千人が参加した。
10月16日に韓国の慶尚南道咸安郡無尽亭(ムジンジョン)で行われたイベントは、ソウル以外の地方への観光誘致が目的。慶尚南道の無形文化遺産に指定されている落火ノリは、木炭粉を紙や布で縄状に編んで吊るし点火する伝統的な火祭りで、火の粉が夜空に舞う幻想的な光景が特徴。近年人気を集めている。参加者からは「火が降ってくるような感覚が素晴らしかった」「日本では見られない花火で感動した」といった声も。
イベントに参加したJATAの髙橋広行会長は「唯一無二のイベントで、幻想的な風景に感動した。地方誘客や高付加価値体験の提供という観点から日本にとっても参考となる」と述べた。

日本から約1千人のツアー客が参加した「落火ノリ」
台湾では12月7、8日の2日間、台湾観光庁)と共同で「2025台湾合同天燈上げ特別観光イベント 千人放天燈」を十分の特設会場で開催する。夜空を彩る無数の天燈(スカイランタン)が幻想的な光景を生み出す人気イベントだ。
今年は過去最多となる20社以上の旅行会社が協賛ツアーを企画。今年も日本人旅行者を対象に実施される。「日本の皆さまに台湾ならではの光と感動を再びお届けできることを嬉しく思います。夜空に舞う天燈の灯が一生の思い出になることを願っています」と台湾観光庁。
国内では10月29日、渋谷未来デザインが展開する「Go Global Project」との連携を始めた。若者が海外に挑戦する機会を増やすことを目的に「もっと!海外へ」と協力し、海外旅行への関心を高める活動を進める。
Go Global Projectは、若者が海外旅行や留学、インターン、文化・芸術活動などを通じて世界に踏み出すきっかけをつくる共創型プロジェクトとして立ち上げられた。同日、渋谷で行われた発足発表会では「若者が世界へ踏み出すために」をテーマに企業、学校、業界団体の関係者が、社会全体で若者の海外挑戦を支える仕組みづくりや今後の連携の可能性について意見を交わした。
渋谷未来デザインは、産官学が連携して未来志向のまちづくりを推進しようと2018年に設立した組織。

渋谷で連携した関係者
- 旅行需要回復追い風に増収増益 KNT―CT・26年3月期中間決算(25/11/17)
- 防災と創造的復興を考える商品 クラブツーリズム、能登半島舞台に設定(25/11/17)
- 【人事異動】KNT―CTホールディングスグループ 11月1日・21日付(25/11/16)
- 10・7%増の318億3千万円 KNT―CT・9月の旅行取扱(25/11/15)
- 「すし連携協定」富山県と北九州市で食べ比べ 阪急交通社が「すしのゴールデンル―ト」ツアーを設定(25/11/14)










