コロナの影響受けるもサービス向上に成果 東急とJR東日本ら、観光型MaaS「Izuko」実証実験結果報告
東急とJR東日本、伊豆急行は、このほど静岡県伊豆エリアで実施した観光型MaaS「Izuko」フェーズ3の実証実験の検証結果をまとめた。前回の実験から利用エリアを拡大した結果、商品販売への効果はミラ見られたものの、観光商品の拡充はコロナ再拡大の影響から伸び悩んだ。
実証実験は2020年11月16日―21年3月31日に実施。「Izuko」は公共交通機関や観光施設、体験をスマートフォンで検索・予約・決済できるもので、前回のフェーズ2からサービスエリアを西伊豆エリアや静岡・静岡空港エリアまで拡大したほか、観光商品を前回の約6倍の125種に拡充するなど質と量の両面で、来訪目的の創出を推進しました。また事前購入、機能の向上も図るなど質・量両面でサービスを向上させて臨んだ。
エリア拡大の結果、販売枚数全体に占める中伊豆、西伊豆エリアの商品販売割合は前回の3倍である12%に伸び、効果が見られた。一方で観光商品拡充については全チケットに対する観光チケットの販売割合は前回より高くなったが、観光チケットの合計販売数は想定を下回った。これはコロナ再拡大の影響という。機能面の拡充については交通チケット購入者の約半数が事前購入、約4割が新しく導入した認証、決済方法を利用するなど一定の成果が得られた。
そのほか、ワーケーション施設との連携の結果、全利用者の2%をワーケーション滞在者が占め、「新しい需要を確認できた」と評価。一方で、ワーケーション滞在者のニーズに即した商品開発など新たな課題も見つかったという。
今後は実証実験の結果を踏まえ、持続可能な運営体制や収益確保に向け検討していく。
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