東京のホテルから:コロナ収束後も団体客の定宿であり続ける
今となっては面影が殆ど残っていませんが、文京区本郷はもともと旅館街で、私の生まれた1983年頃の資料を見るとは、まだ40軒近くの旅館があり、修学旅行をはじめとした団体のお客様で賑わっていました。

東京大学本郷キャンパスのイチョウ並木
現在この地区で古くから旅館営業をしているのは3軒(鳳明館、更新館、機山館)だけになり、本郷支部(本郷旅館ホテル組合)は新しい施設を含め現在11軒で構成されています。
新型コロナウィルス発生からおよそ半年が過ぎ、当初は夏休みが明ければ、多少そういったお客様も戻ってくるかと何の根拠もなく考えておりましたが、つい先日、小学校で「オンライン修学旅行」なるものを実施したところもあったぐらいですし、実際に修学旅行生を迎えることができるのはまだ先のことではないかと思います。
そんな状況の中で、各施設独自の取り組みを実施しています。ある旅館では和風旅館の良さを活かして、テレワークプランではなく「文豪缶詰プラン」という面白い日帰りプランを打ち出して、ネットでも話題となっています。
4、5月に比べるとビジネスをはじめとした常連のお客様も戻ってきてはいますが、他県と同じく旅館営業は夕食・宴会などの食事を伴う宿泊が入ってこない限り、成立しません。
しかし、コロナは必ず収束する時がきます。その時には団体客の定宿としてお客様をお迎えできるよう、心の準備だけは忘れずにしておきたいと思います。
(文京区・本郷のホテル経営者)
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