スノ☆コミュ コロナ禍のスキーシーズン、感謝され感謝して
今年1月8日、3連休を前にし、1カ月間の緊急事態宣言が東京を始めとした4都県(その後11都府県に拡大)に発出されることになった日、後ろめさと、迷いながらも予定通り長野県の志賀高原へスキーに出かけることにした。
ここ数年毎年同じ時期に泊まっている宿の女将さんは、チェックイン時に私たちの検温をしつつ「本当にお越しいただき感謝しております」と平身低頭で迎えていただき、道中も「本当に来てよかったのかなあ」と葛藤していた罪悪感を弱めてくれた。平日ということもあり、37室あるホテルにその日泊まっていたのは我々4人だけだった。
「皆さま、おはようございます。今朝の体調は如何でしょうか? このような大変な状況の中、当ホテルをご利用いただき、誠にありがとうございます。朝食の準備が整いましたので、よろしければ朝食会場までお越しくださいませ」
翌朝の朝食時間を知らせる館内放送にも、ホテルの女将さんの気持ちがこもっていた。朝食会場に入るときにも検温が徹底されていて、私たちもだんだんとリラックスしていった。
初日の横手山・渋峠は、これ以上何を望むというほどのベストコンディション。氷点下15度の中ずっと降っていた軽い雪で、滑っても滑ってもゲレンデ中が膝上パウダー。スキーヤー、スノーボーダーは数えられるほどしかおらず、スキー場には申し訳ない気持ち。
連休初日の翌日もその翌日も毎日朝起きると30センチのパウダーが積もっていて、数シーズンに一度の「当たりスキー行」になった。
別の週には今度は長野県の白馬へ。県内では白馬だけが感染が収まらずスキー場の営業も縮小した中だった。この時は毎日青空。パウダーは当然楽しいけれど、青空の下で圧雪バーンを滑走するスキーもまた楽しい。
八方、五竜、栂池を色々比較しながら滑る。どこのスキー場もゴンドラ、リフト利用時、またレストランなどでの屋内ではマスクかネックチューブで鼻と口を覆うこと、同一グループのリフト乗車、建物入口でのアルコール消毒、レストランにはアクリル板の設置などは、スタンダードな感染対策として徹底されていた。
そしてまた別の週、今度も長野県の野沢温泉。想像はしていたものの、先シーズンとは全く違う閑散とした大湯通りに驚きながらも、マスクをしてアプレスキーの町のそぞろ歩きも楽しんだ。
コロナ禍の今シーズン、ヨーロッパではほぼ全てのスノーリゾートが閉鎖していたり、北米ではリフトは動いてもレストランは閉まっているそう。こんな世界にあって、日本では各リゾートやホテルがコロナ感染拡大防止に工夫しながら営業を続けてくれているのは、とてもありがたいことだと思う。感謝の気持ちを持ちながら、緊急事態宣言が延長された残りのシーズンを過ごしたい。
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