自動車に次ぐ輸出産業 25年訪日旅行消費、欧米豪市場の伸び顕著
2025年の訪日外国人旅行消費動向について1月21日、観光庁の菅原晋也観光戦略課長が説明した。過去最高となる消費額9・5兆円について「市場の多様化と宿泊費を中心とした構造変化がはっきり表れている」と述べた。
25年10―12月期の訪日外国人旅行消費額は2兆5330億円で、前年同期比10・3%増。国・地域別では中国が3534億円で首位を維持したが構成比は14%まで低下し、米国が3260億円で続くなど欧米市場の存在感が高まっている。中国は旅客数減少と1人当たり支出減が重なり、消費額は前年同期比17・9%減となった。
暦年で25年の消費額は9兆4559億円と前年から16・4%増加。中国と米国が大きく伸び、オーストラリアやドイツも600億円以上増加するなど、欧米豪市場の伸びが目立った。
具体的には国・地域別で1位の中国が2兆26億円で全体の21・2%を占める。台湾が2位で続き1兆2110億円。3位が米国の1兆1241億円、4位が韓国の9864億円、5位が香港で5613億円。この上位5位までで全体の62・2%を占める。

25年の訪日外国人旅行消費について
説明する菅原課長
1人あたりの旅行支出は同0・9%増の22万9千円だった。国籍・地域別の1人あたり旅行支出は22万9千円とほぼ横ばい。ドイツの39万4千円を筆頭に英国、オーストラリア、イタリアと欧米豪の支出が多くなっている。
費目別では宿泊費が約9・7%増加。1泊当たりでも宿泊費は上昇しており、全体の36・6%を占め、3兆4617億円。一方、買い物代は中国市場の影響でやや減少し、飲食費や娯楽費は大きな変動は見られなかった。
また、経済波及効果は約19兆円規模に達する可能性があるとし、菅原課長は「観光は自動車産業に次ぐ第2の輸出産業という位置づけが、より確かな数字として表れてきた」と述べ、幅広い産業への波及を強調した。
コト消費(体験型消費)は「ほぼ横ばい」で、菅原課長は次期観光立国推進基本計画で拡大策を検討する方針を示したほか「人数と消費額が同時に伸びる中、その中身をどう高度化するかが次の段階だ」と述べ、市場多様化と宿泊・体験の質向上、地方分散の重要性を強調した。
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