東京のホテルから:招き猫を磨くだけじゃダメなんだ
20/09/15
年明け早々から始まった新型コロナウイルスの感染拡大を受け、お客が来ない。「来月こそは」と思いながら、春が去り、そして、早くも夏が終わってゆく。
![](https://www.travelnews.co.jp/img/88cb6d3d59980f40532e7c3b3c2579cd-600x399.jpg)
人通りも増えた銀座四丁目(中央区)
こんな時こそ、普段出来ない片付けや掃除をなどと思っていたが、最近では、やり尽くした感がある。先日も、普段目にしながら、なかなか手に取ることのない、レストランの片隅に置かれた招き猫を磨いてみた。長年の埃と汚れを落としながら、そんなジンクスにすがる自分が滑稽に思えてきた。
帰宅後、家族にそんな話をすると、ハッパをかけられ、テレワーク用プランの販売と、飲食部門の積極販売を勧められた。所詮、素人意見と小馬鹿にし、どうせダメだろうと渋っていたが、結局は根負けし、翌日よりテレワーク用プランの販売と、レストンを稼働させることにした。
結果、わずかではあるが予約が入り始め、レストランも今までにはいなかった客層が入り始めた。不況が続き、気持ちが後ろ向きになると、チャレンジ精神が失われ、負のスパイラルに陥ってしまう。そんなことを再確認させられた出来事だった。
長引く不況に気持ちが折れそうになることは、しばしばではあるが、気力を失わず、常に挑んでゆく姿勢。活路を見いだすには、結局これしかないのではなかろうか。
(中央区のホテル経営者)
旅館ホテル の新着記事
- 客室と大浴場をリニューアル 鳥羽・しんわ千季戸田家/三重(24/07/27)
- 地震からの復旧資金でCF 和倉温泉「天空の宿大観荘」/石川(24/07/20)
- 温泉文化の遺産登録へ活動推進 日本温泉協会が秋保で総会開く、新会長に多田副会長を選任(24/07/19)
- 万博やSDGsで宿泊促進 和歌山県旅館組合が総会(24/07/19)
- 新会長に桑野和泉さん選出 日本旅館協会が総会(24/07/18)