旅館業を本音で語る「7人の若女将」 山本能楽堂で座談会(4) 土日休みで若い人確保
観衆との質疑応答 聴きごたえ溢れる“本音”
若女将座談会では会場から質問を募った。
Q.旅館は従業員が集まりにくいという状況がありますが、社員教育はどうされていますか。
谷口 自分の子どもぐらいの人たちがどんどん入ってくる時代になり、仕事はもちろんですが、人として、社会人として―という教育が一番大変です。逆に言うと、それができれば、働く上でお客様に対する心構えなどもきちんとできると思っています。
迫間 若い子たちを採用するためにどうすればいいのかを夜な夜な考えた結果、デートや遊びの予定を優先させて休みを与えることに行きつきました。土日も関係なく、私たちが補って積極的に休みを取らせるようにしたところ、バンバン若い子たちが入ってくるようになりました。特に、接客係は24時間稼働しており、朝にひと仕事して中抜けして夜にまた仕事という勤務形態が今の若い子たちには受け入れられません。そこで、接客係に関しては午後2時からの出勤にして、朝は外国の子たちに出勤してもらい、朝と夜に二分化すると辞めなくなりました。
社員教育は、私がいろいろ言っても響かないのでプロに任せて、一年に何回か外部講師を雇って話してもらっています。業務の情報共有については、グループLINEで共有して「今日はこんなことがあった」とかを時間を決めて発信するようにしています。ただ、休日のLINEはハラスメントの恐れがあるので、なるべく全員出勤している時を見計らって注意も含めて伝えるようにしています。
Q.インバウンド事業を行うにあたって根本的に意識しないといけないことは何でしょうか。
谷口 私どもの宿はFIT、ネットで予約いただく方ばかりで、キャンセル問題があります。海外の方は連絡なしが当たり前という方がまだおられます。お料理も準備して、スタッフも確保して、遅くまで待って、でも連絡がないのはきつい。そこが一番気をつけることと思います。

座談会後には交流会へ
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