実施率は過去最低に-市場縮小目立つ16年度 じゃらん宿泊旅行調査(1)
リクルートライスタイル・じゃらんリサーチセンター(沢登次彦センター長)はこのほど、「じゃらん宿泊旅行調査2017」の結果を発表した。16年度(16年4月―17年3月)1年間に宿泊旅行を行った人の割合を示す宿泊旅行実施率は前年度比1.6ポイント減の54.8%で、東日本大震災後の12年度を下回り調査開始以来最低を記録。延べ宿泊数は同5.9%減の2億5308万人泊、宿泊旅行費用総額も同9.0%減の7兆878億円と厳しい結果に。市場規模の縮小が目立った一年になった。
実宿泊旅行者数は同3.2%減の5188万人、延べ宿泊旅行者数は同6.2%減の1億4358万人回に。ただ旅行実施者の年間平均旅行回数は同0.09回減の2.77回と微減だが、宿泊旅行1回あたりの平均宿泊数は0.01泊増の1.76泊で、近年は増加を続けている。旅行人数は減っているものの旅行日数は長期化。今年は旅をする人としない人の二極化が一層進んだようにみえる。
宿泊旅行実施率を性・年代別にみると、すべての層で前年割れ。なかでも50―79歳女性の3.0ポイント減が目立ち、市場を支えてきたシニア層の旅控えは今後の市場動向に影響を与えそうだ。
今後の市場はどう動くのか。ヒントは「旅行への関心度・行ってみたい旅行」調査にある。「旅行は趣味」と答えた人は61.3%、「関心がない」は16.6%を引いた8割強が「旅には行く」と回答している。20―34歳女性の65.4%がもっとも関心を持つ。この層は「美味しいものを食べる旅」「友人・仲間との関係を強くする旅」を求めている結果も出た。
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