観光列車と丹後天酒 海の京都DMOが東京で多彩な素材PR
海の京都DMO(京都府北部地域連携都市圏振興社)は昨年11月末、東京・六本木の国際文化会館に観光や食のメディア、旅行会社関係者などを招き、「海の京都」観光コンテンツの説明と名物料理や地酒の試食、試飲の会を開いた。
「海の京都」は、日本海に面した京都府北部の7市町(福知山市、舞鶴市、綾部市、宮津市、京丹後市、伊根町、与謝野町)が連携し、京都市とは異なる魅力を持つ観光目的地として売り出していこうというもの。数年前からブランディングの取り組みを始めている。

首都圏からの来訪を呼びかけた
海の京都DMOの関係者
今回は(1)京都丹後鉄道(丹鉄)(2)食・丹後の酒(3)丹後ちりめん(4)新たな観光コンテンツ―を、主に3氏が紹介した。
ウィラーグループが運行する丹鉄は、京都府の宮津を中心に舞鶴、福知山、豊岡(兵庫県)を結ぶ3路線運行している。丹後くろまつ号、丹後あかまつ号、丹後あおまつ号と、3つの観光列車が走る。水戸岡鋭治さんのデザインの丹後くろまつ号は、金土日祝日を中心に運行し、車内でご当地物が味わえる。スイーツ、ランチ、ほろ酔いなどのプランがある。
ウィラートレインズの寒竹聖一社長は「ファーストクラスのくろまつ、ビジネスクラスのあかまつ、エコノミークラスのあおまつと、ゲストが選べる列車がそろっています。東京から当地へは、ウィラーの深夜バスが若い人に人気です」と話し、バスと観光列車を組み合わせた旅行を楽しんでほしいと呼びかけた。
丹後の酒については、天橋立酒鮮の宿まるやすの主人で酒匠でもある吉田豊弘さんが2019年5月に行う「丹後天酒まつり」などについて紹介した。
丹後には、伊勢神宮に酒を伝えた起源の地とする文献が残ることから、丹後の酒をお神酒のルーツとしてアピールしようと「丹後天酒プロジェクト」があり、8つの酒蔵が参加している。酒蔵見学や杜氏との懇談の機会がある丹後天酒まつりには2日間で4千人が訪れる。
丹後地方は、着物生地の約6割を生産する国内最大の絹織物産地でもある。丹後ちりめんは約300年前から織り続けられ、2017年には丹後ちりめん回廊として、文化庁の日本遺産に登録されている。ちりめんの多彩な織技術は世界的にも知られており、ディオールやエルメスといったブランドとの商談も行われている。
海の京都DMOの櫻井晃人総合企画局次長は「こうした海の京都の魅力発信を目的に、12月3日から2月末まで東京で『旅する食卓 小さな海の京都』を開店します。海の京都の食や酒を味わいにご来店ください」と呼びかけた。「旅する食卓 小さな海の京都」は、東京・有楽町の「MARUNOUCHI TRAVEL LAB」のカウンター席6席で営業中。ランチとディナーを提供している。
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