神戸港で進むアリーナ建設 ウォーターフロント開発の起爆剤/兵庫
兵庫県神戸市の神戸港周辺、ウォーターフロントエリアでまちづくり事業「神戸アリーナプロジェクト」が進められている。その核となるアリーナ施設などの開業が200日前に迫った9月12日、プロジェクトの進捗を報告する記者会見が開かれた。あわせて地域の課題解決に向けた新しい民間協業プロジェクトの発足も発表。アリーナを軸に賑わいを創出するとともに、地域一体となってソーシャルグッドなまちづくりを展開していく。
神戸アリーナプロジェクトは、新港第2突堤にアリーナ施設「GLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸)」と、屋外パークエリア「TOTTEI PARK(トッテイパーク)」を設け、神戸の新たな魅力あるエリアとして活性化させようというもの。神戸市が進めるウォーターフロント再開発事業の一角を担う。
2025年4月の開業を目指し、現在開発が進められており、この日の記者会見ではアリーナは躯体工事や外装工事がほぼ完了するなど予定通りに建設が進んでいることが報告された。
アリーナは開業後、バスケットボールBリーグの神戸ストークスの本拠地として利用。スポーツや音楽コンサート、MICEの活用も見込む。すでに25年度の稼働率は当初予測を上回る80%超の予約が入るなど、集客施設としての期待の大きさをうかがわせている。
トッテイパークは建物内にバーベキューやビールのブリュワリー施設が開業予定。イベントや物販施設としての活用を想定している。屋外では神戸の眺望を見渡せる。
プロジェクトを運営するOne Bright KOBEの渋谷順社長は「事業の中心は貸館ということになるが、それだけでなくアリーナに来場してもらうことで交流人口の拡大、さらには神戸の宿泊、周遊促進につなげたい」と話した。
この日発足が発表された「TOTTEI ALL GREEN ACTION」は、新港第2突堤エリアをプラットフォームに地域や社会の課題解決に取り組む民間協業のプロジェクト。神戸ストークスを中心に、子どもたち向けのプログラムの開催や再生可能エネルギーの活用、環境負荷軽減への取り組みなどを展開し、神戸のまちの未来づくりにつなげていく。

新しい民間協業のプロジェクトの発足も発表
第1弾の取り組みにはOne Bright KOBE、神戸ストークスに加え2社が参画する。電力会社シン・エナジーが再生可能エネルギーをアリーナの電力として提供するほか、KPMGコンサルティングは子ども向けプログラムを実施する。
渋谷社長は「ソーシャルバリューの観点から、継続し地域に根差していくことが重要。アリーナの集客を生かし、皆で協力しつくり上げたい」と意欲を語っていた。
- オーロラ観測や利便性 米アンカレジ観光局らアピール(25/04/27)
- 昔ながらの手法で味噌仕込む 枚方市の北村みそ、インバウンド視野に体験/大阪(25/04/20)
- 宇佐神宮、鎮座1300年で奉祝 メーンは10月の勅祭/大分(25/04/19)
- 「雪の大谷」今年は最高16メートル 立山黒部アルペンルートが全線開通/富山(25/04/18)
- 横浜EXPOなど議論 関東運輸局と関東地方整備局、観光ビジョン会議を開催(25/04/18)