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日本観光の未来戦略は―インバウンドサミット2021―6月19日13時30分から、参加者募集中

コロナ禍で逆風が吹き荒れる中、日本のインバウンドの可能性を探る「インバウンドサミット2021」が6月19日13時30分からオンライン(YouTubeで配信)で開催される。小西美術工藝社社長のデービッド・アドキンソンさんの基調講演、日本政府観光局(JNTO)理事長代理の吉田晶子さんやアソビュー代表取締役CEOの山野智久さんらによるパネルディスカッション、映画監督の河瀨直美さんら各界の著名人が登場する文化や食などのカテゴリーセクションなど多彩なプログラムが予定されている。参加費は無料で、参加者を募集中だ(参加申し込み方法は文末に記載)。

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インバウンドサミット公式サイトのトップページ

インバウンドサミットは、インバウンド情報サイトを運営するMATCHA(青木優社長)が昨年に続き開催するもの。前回サミットは、登壇者80人と3千人の参加者を数えた。サミットを契機に戦略や草案を共有し、横のつながりが生まれたという。第2回サミットでは、前回生じた戦略をさらにブラッシュアップし、ディスカッションし、日本としてやるべき準備の草案をまとめ、その草案を元に国とディスカッションしていくとしている。

基調講演、パネルディスカッションに続き、北海道や九州、関西などエリアごとに分科会を行うほか、クラウドファンディングやガイド、文化、食などカテゴリーに分けてディスカッションを重ねる。17時40分の終了まで、中身の濃いプログラムが続く。現在、100人の登壇者が決まり、申込者数は1800人になっている。

官と民、民と民の連携強化の機会

サミットのサブテーマ「日本のインバウンドは終わったのか?」は、新型コロナウイルスにより国際観光がストップし、日本では2019年に4兆8千億円あったインバウンド市場が消滅したことから。この金額は半導体4兆2千億円を上回る外貨獲得をインバウンドが担っていたことを示すものだ。輸出主導型製造業ビジネスモデルの国際競争力が相対的に低下している中、インバウンド観光は日本の大きな可能性であり、日本のポテンシャルを加味すると今後8兆円、15兆円、25兆円と膨らんでいくことが予想されている。そのため、サミットでは大きな視座を持って官と民、民と民の連携を強化することで、近未来のインバウンド市場に対して、より高い価値を発揮する素地をつくる機会としている。

プログラム

基調講演、パネルディスカッションの登壇者

青木さんはサミットのねらいについて「単なる業界有名人を集めるだけでなく、特定テーマについて議論し、そこで生まれたキーワードが、これからの日本の観光業界の中で、重要なキーワードになることを目指していきます。それにより、多くの人や知見、お金などの資源がそのキーワードに集中し、旅行者の体験が変わるような状況を作っていきたいと思っています」と話す。

インバウンド界の“フジロック”

また「4時間という短い時間に、100人以上の方が登壇する会になりました。観光業界の枠を越え、各分野で日本を代表する方々が集まる会になりました。嵐山京都吉兆の徳岡さん、映画監督の河瀨直美さんなど、当初想定しなかった方が集まっています。ある人はインバウンドサミットを、インバウンド界のフジロックと称する人もいます。登壇者、聞き手の人がワクワクするような、そんな会にしていきたいと思います。ぜひ多くの方にご参加いただけると嬉しいです」とし、広く参加を呼びかけている。

インバウンドサミット2021の参加は、公式サイトhttps://inbound-summit.com/から。

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