ヘルシンキ訪問③ 長く暗い冬があっても「世界一幸せな国」
2019年に外交関係樹立100周年を迎えた日本とフィンランド。訪ねてみると、出会う景色は日本とはずいぶん違っていた。
フィンランドの人口は約550万人で、北海道(520万人)より少し多い程度の小さな国。国連の関連機関の調査では2年連続で「世界一幸せな国」に選ばれている。
最近では30代の女性が首相になり話題となった。今回のプレスツアーでも、プレゼンテーションをしてくれたフィンランド政府観光局、旅行博、商務部、フィンアヴィア(空港会社)の各責任者12人が全員女性だった。
ヨーロッパ、中東からプレスツアーに参加したレポーター10人が、全て女性だったのも新鮮だった。
ライフスタイルにも異なる景色がある。日本人が温泉を好きなように、フィンランド人はサウナがとても身近にある。
北欧の人にとって、夏の別荘を持っているは特別なことではないそうで、我々を送迎してくれたマイクロバスの運転手さんも、ヘルシンキの自宅のほかに、夏のキャビンを所有し、それぞれがサウナ付きだ。
人口550万人のフィンランドに、なんと300万のサウナがあるそうで、もちろん滞在中にフィンランドサウナを体験させてもらった。
冬は昼間でも薄暗く、その上日暮れも早く、夜が長い。こんな憂鬱になりそうな長い冬がありながら、それでも「世界一幸せな国」なのだ。女性は活躍しているし、家にはサウナがある。でもそれだけじゃないはず。
今回、4泊5日の滞在で垣間見た景色はほんの僅かだったけど、もっと幸せの景色を見るため、今度は夏に来ることにしよう。ヴァンター国際空港のムーミンカフェの写真を撮りながら、そう思った。
文と写真 肥塚由紀子
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