海外旅行再開の準備を始めよう JATAがセミナー配信中
日本旅行業協会(JATA)が主催する海外旅行セミナーが9時30分からオンラインで配信されている。
「海外旅行再開の準備を始めよう」をテーマに旅行会社の視聴を主な対象に4日間行う海外旅行セミナーの2日目。各国・地域の観光局担当者がコロナウイルス感染症の現状や海外旅行再開の見通しや再開へのプロセス、今後予定しているプロモーションなどについて紹介している。
午前中のセミナーでは韓国観光公社の伊藤清香さんが韓国の最新の動きについて話した。
コロナウイルス感染症拡大の状況については、日本同様に7月から第4波の流行期に入り、直近の1週間平均では1日あたり全国で1500人の新規感染者が確認されている。そのうち3割はソウル周辺だが、地方へも広がっている。
ワクチン接種は11月までに国民の7割完了が目標で現在は1回目の接種を終えた人が全体の33%の1700万人という状況。
観光再開に向けた取り組みはまずは国内旅行の促進から。7月、8月は時期を分散しての国内旅行を推奨している。宿泊予約は4人までに制限されている。直径家族は8人までの予約が認められる。
国際観光再開への取り組みとしては6月からサイパンと「トラベルバブル」の設定で合意し、制約的ながら団体旅行を開始している。また、7月1日から自国でのワクチン接種者は入国時の2週間隔離が免除されている。ただしビジネスなどが対象で、現在は観光での入国はできない。

韓国の管理型コースの考え方
トラベルバブルは9月から対象国家を拡大に向けて準備中で、10月以降はワクチン接種者を対象に全面的な海外渡航の再開を目指している。日韓もトラベルバブルで合意した上で、年内には管理型コースを活用したパッケージ韓国旅行を開始したい。
タイ国政府観光庁の藤村喜章さんは、プーケットとサムイの旅行者受け入れ態勢を中心に説明した。
タイでは現在、すべての入国に対して大使館発行の入国許可証を取得する必要がある。その上で入国時に14日間の隔離が義務付けられている。ただ、プーケットは7月1日以降、サムイは19日から「サンドボックス」と呼ぶ隔離の方法で海外からの旅行者の受け入れを開始している。
サンドボックスはコロナ感染症の中低リスク国からのワクチン接種済みの旅行者が対象で日本も含まれる。入国証明書とワクチン接種証明、渡航72時間前のPCR検査で陰性証明書が入国の条件になる。プーケット空港到着時にPCR検査を行い、政府の認証制度SHA+を取得したホテルに宿泊する。SHA+は従業員の65%以上がワクチン接種済みのホテルなどを対象にしている。

タイの海外旅行者受け入れ政策、サンドボックス
現地のPCR検査で陰性が確認されれば、プーケット島内の移動ができる。プーケット島全体を隔離エリア「サンドボックス」とし、ここに2週間滞在した後はタイの他のエリアへの移動が許可される。日本からプーケットへは直行便ななく、タイ国政府観光庁ではシンガポール経由を推奨している。
サムイでも同様のサンドボックスのもと、海外旅行者の受け入れが始まっている。
海外旅行セミナーは現在も進行中で、カナダ、ハワイ、タヒチ、グアム、モルディブ、ドバイ、ウズベキスタンがプレゼンテーションを予定。18時に終了する。
セミナーの詳細や参加申し込みはJATAのウェブサイトから。
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