国内旅行需要回復で4期ぶりの黒字も過大請求の影響懸念 KNT―CT・22年度連結決算
KNT―CTホールディングス(米田昭正社長)は6月1日、グループの2022年度連結決算を発表した。売上高は前年度比80・2%増の2521億5200万円で、営業利益は前年度の76億8600万円の損失から114億1千万円の黒字に転換。経常利益も前年度の38億8600万円から120億5800万円の利益に、純利益も前年度の57億7100万円の損失から117億9千万円への利益へといずれも大きく黒字化に成功した。国内旅行需要の回復などを追い風に4期ぶりの黒字となったが、子会社の近畿日本ツーリストによるコロナ関連業務の過大請求の影響もあり、次年度は信頼回復を期す一年になる。
22年度は修学旅行をはじめとする団体旅行、国内個人旅行が一定の回復を見せ、各種旅行支援制度が回復を後押し。ただ、海外旅行は回復が遅れ、旅行業収入は伸び悩んだ。一方で旅旅行外事業の拡大を推し進め、この状況から、自治体からのコロナ関連事業の受注などで収入確保に努めたが、過大請求が発生した。
過大請求により、売上高は約14億7千万円を減額。調査費用として特別損失9億円も計上した。
23年度はコロナ関連事業が消失するなど各種事業で減収減益を予測。売上高が同1・6%減の2482億円、営業利益が同69・3%減の35億円、経常利益が同71・0%減の35億円、当期純利益が同74・6%減の30億円を見込んでいる。

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