「新しい出雲の旅」提案 共立メンテナンス、出雲大社門前町にリゾート宿/島根
島根県出雲市の出雲大社の門前町に7月1日、天然温泉を有したリゾートタイプの宿泊施設「いにしえの宿・佳雲」と「お宿・月夜のうさぎ」が同時オープンした。6月27日の記者発表会で試泊、取材してきた。
2施設とも共立メンテナンス(上田卓味社長)が運営。自家源泉と出雲らしさにこだわり、佳雲は高級感のあるしつらえ、月のうさぎはカジュアルな女子旅を視野に入れた空間が特徴的だ。出雲市を訪れる年齢層が幅広く多様な観光客に、趣きと価格帯の異なる2つの選択肢を提供。年間1200万人を超える観光客で賑わうものの、宿泊観光客が5%程度にとどまっている出雲市観光に宿泊滞在する楽しみを提案する。
佳雲は、4階建ての本館54室と別邸4室、離れ2室の計60室。全室に客室風呂を備え、別邸と離れには天然温泉の露天風呂を設けている。館内には、出雲神楽面や出雲石州和紙など伝統工芸品を多数配置し、出雲らしさを演出する。食事も地元の山海の幸を中心とした会席料理で、試泊時の朝食も出雲らしさを感じさせた。料金は平日1泊2食付1人2万5千―5万円ほど。
月夜のうさぎは、7階建て100室。全館畳敷きの和風ホテルで、食事は朝夕ともバイキング方式で提供する。平日1泊2食付1人1万9千―3万円台。
2館は隣接しており、天然温泉の大浴場や貸切風呂、バー、ライブラリーなどは共有スペースとなっている。おもてなしとして出雲が発祥の地とされている「ぜんざい」を無料でサービスするのも共通だ。
出雲は今年春「日が沈む聖地出雲」として日本遺産に認定された。同社では「日が沈む聖地で夕陽を拝み、出雲大社で朝参りという、泊まるからこそ堪能できる新しい出雲の旅スタイル」を構築し、山陰観光の滞在拠点として地域の活性化に寄与したいとしている。
(門脇修二)
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